あらすじ
2011年3月11日。
あれから福島は“孤立”と“自立”の狭間で今も闘っている。
朝日新聞、ハフィントンポストなど各メディアで取り上げられた本音エッセイ!!
福島の「子どもたち」は!?「障がい者たち」は!?「産業」は!?
日本人が知っておくべき“福島の気持ち”がここにある!!
漫画家・井上きみどりが6年間の取材を元に、
「福島県」の“本音(こえ)”を伝える迫真エッセイマンガ!
★単行本カバー下イラスト収録★
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
『温故知新3.11 #3 コミック③』
ー井上きみどり さん『ふくしまノート3』ー
内容は、全7話+番外編+その他のふくしまノート①〜④。前作からさらに2年、東日本大震災から6年経過し、当時幼かった子どもたちが語り始め、大人はとうに諦めてしまった人、懸命に動き続けている人の姿がありました。
第2巻から2年間というよりは、6年間の取材の積み重ねによる「福島の本音」が詰まっている感じです。
『ふくしまノート』が、紙の本として「次世代に描き残す」という役目を担うのは本作が最後とのことですが、竹書房のサイト『すくパラ倶楽部』のエッセイコーナーで今も連載が続いている! このことに大きな意味を感じます。もっと広く知らしめる必要性を実感しました。
そして「福島の今」を伝え続けようと、自分の得意な形で継続している井上きみどりさん。何よりも、「福島の人たちから言葉を預かっている」「外に発信しなくなったら内側だけの問題になってしまう」と語る井上さんに敬意を表しながら、その強い想いに心動かされました。
改めて思いました。忘れてはいけない、過去のことにしてはいけないと。深刻さ故に立ち入りづらい福島の人々のことを、自然に気付かせてくれました。高校生など若者が動き始める、その先の未来を心から信じたいと思います。