あらすじ
真実よりも先に私たちの「気持ち」を伝えてほしい。
(福島県在住・高校生)
福島の「子どもたち」は!?「障がい者たち」は!?「農業」は!?
日本人が知っておくべき“福島の気持ち”とは…!?
漫画家・井上きみどりが3年間の取材を元にメディアが取り上げない「福島県」の本音を綴る!
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Posted by ブクログ
『温故知新3.11 #2 コミック②』
ー井上きみどり さん『ふくしまノート2』ー
第2巻の内容は、全9話+特別授業+番外編。前作から2年、東日本大震災から4年経過し、変わったこと・変わっていないこと、人の思いも含めて本作も丁寧に描かれていました。
前作は、地域住民家族へ多くスポットが当てられ、放射能への不安、避難が一時的なのか否か等、生活基盤も落ち着かず右往左往する様子が多かったですが、さて本作は‥?
続編の本作は、支援する立場の人々の奮闘ぶりと食の問題が多く描かれています。特に沖縄・久米島に施設の買上げ・改修工事をし、福島の子どものための一時保養施設『玖美の里』(一回50人程、約2週間無料受入、10年で133回の実績、コロナ禍もあり運営主体は変わっても、現在も継続中!) 等、知らなかった事実も多く、勉強になりました。
線量測定者や医師の苦悩、また、風評による「福島県産◯◯」の壁の深刻さ、現実と思い込みの乖離、葛藤や軋轢‥、その埋まらない溝にやるせない思いがします。
月日が経つ毎に「福島の今」が伝わりにくくなっている、と話す人たちの言葉が重いです。
不安の中にも前向きに生きようとする姿が伝わってくる一冊でした。