あらすじ
自らがゲイであることを告白したたすくと、
彼の思いを受けとめた「談話室」に集う人々――
そのメンバーの一人の美空秋治は、「談話室」の
中でだけ女装をしている小学生男子。
自分はどうなりたいのか、なぜ女装をしたいのか
…何もわからないという美空を、
年上の友人として導こうと決意したたすくは、
尾道の花火大会へ女装した美空と一緒に行くことを
提案したが……?
尾道を舞台に鎌谷悠希が描く
性と生と青春の物語、第2集。
感情タグBEST3
とても綺麗
広告で目についたので読んでみました。1巻は他のサイトでレンタルをしたのですが、まず私が惹かれたのは絵ですね。丁寧でキラキラしていて、ビー玉のような表現に目が離せませんでした。そして内容ですが、こちらも美しいお話になっています。最近では世間で耳にする事が増えた「自分のあり方」について、そしてその悩みを抱える人々の感情がこれまた丁寧に描かれています。情緒が揺れ動く様をまるで水面のように描き上げる天才ですかあなたはぁ!!!!!
Posted by ブクログ
華やかだが水槽の中でしか生きられない熱帯魚と、談話室の中でしか好きな格好ができない美空さんが重ねられているのに気がつき、切なくなりました。
花火大会の日には、たすくの手を借り談話室から飛び出し、外の世界を自由に泳いで行こうとします。金魚の柄の浴衣を着て。
しかし美空さんにとっては「その日」は「今日」ではなかった。縁日で掬った金魚は二人のケンカの最中に放り出され、金魚は息ができなくなりました。
椿くんが金魚を助け、彼の家で生きていることがたすくと美空さんのその後を仄めかしているのでは……と思えるのが唯一の救いです。
美空さんがいきなりキレたところは私もちょっとよくわからなかったんですが、たすくの無責任さに我慢できなくなったのかも……?美空さんが本当に女の子だったら、痴漢されたと言われたらもっと心配したはず。
Posted by ブクログ
二巻になって更に深いとこ突いてきた感じ。キュンキュンするけど痛い。思春期のキラキラや若さゆえの残酷さ、これは決してBLではない、LGBTという全く違う切り口でリアルを描いた傑作。美空の何者なのか分からないという葛藤とか、その美空の気持ちを誰よりも分かっていたつもりになっていたタスクとの感情のぶつけ合い、心ないストレートな言葉が胸に刺さる。椿にも闇がありそうだし、それでも椿を思うタスクと何とか気持ちが通じ合ってほしいと願わずにはいられない。登場人物皆すべてが愛おしい青春の応援歌。
Posted by ブクログ
読んで辛くなるのは登場人物の苦悩やその感情表現が美しいから、だけでなく、自分が無意識に抱えていた無知・鈍感・偏見を浮き彫りにさせられるからです。
「たすくかわいそう」に終止せず、人一倍痛みをわかっている(と、幻想する)たすくでさえ他人を傷つけてしまうというのが真摯で残酷で、そんな幻想を抱いていたことに恥じいる。
Posted by ブクログ
男が男を好き、女が女を好き、女装が好きな男子、そんな性的マイノリティが集う「場」を描いた作品の第2巻。この巻では、彼らの葛藤を正面から取り上げていて迫力のある展開になっている。
Posted by ブクログ
美空はゲイではない(暫定)が女装男子
そんな彼を連れ出して祭りに行くが、美空が痴漢をされたことに対し「かわいかったからだ」と答えた主人公に対し、(多分)男性から向けられる好意が急に怖くなって喧嘩に
どうしたものかと悩む主人公
そんな中、片思い中の椿くんと少し接近&ゲイということがバレる…?