あらすじ
新日鉄住金がポスコによる技術窃盗の証拠をつかんだのは韓国人密告者の「怪文書」がきっかけだった―90年代半ばから韓国・中国企業に日本の先端技術が流出し続けている。彼らはどのような手口を使うのか。産業スパイへの対抗策はないのか。日経の編集委員が深淵に迫る!
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Posted by ブクログ
具体的な事例がリアルに描かれていて迫力がある。個別事例の紹介だけでなく、発明者の流動について、特許データに基づく分析が加えられており、より説得力が増している。個人的には富士通の開放特許の事例が明るい感じがしてよかった。発明者補償と技術流出の問題は、あまり結びつくものではないと考えていたが、流れとしては違和感はなくつながる感じがする。だが、技術流出は怒りと悲しみから起こるのだろうか・・・?そのあたり、企業の研究者や技術者はどのように感じるのだろうか。とはいえ、最後の「本当に大切なこと」からは筆者の熱い思いが伝わってくる。技術者を追い込む経営はしてはいけない。日本全体で結束して頑張っていきたい。