【感想・ネタバレ】国家がよみがえるとき 持たざる国であるフィンランドが何度も再生できた理由のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年01月24日

自殺者数が調査できるということは、自由な民主主義国家だからこそ。フィンランドの教育の成果は、平均値が高く、底上げの意味が強く、高得点者の割合は日本を含む他国の方が高い。男女平等により、力仕事や学生時代に真面目に学習する男女の違いが顕著になり、若い男性による保守と若い女性によるリベラルという傾向が見ら...続きを読むれる。

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Posted by ブクログ 2019年05月08日

"フィンランドはもう福祉国家じゃないよ" 文中に出てきたフィンランド人の言葉。そもそも「北欧」と強引に一括りにされたもののイメージをすべての国にほぼ同一に当てはめて考えていたけれど、もちそんそれぞれの国に別の歴史文化価値観があって。フィンランドという国であっても、外から見えるもの...続きを読むと、数値と、Aさんのいうことと、Bさんの言うこと、それぞれ全く違っていて。隣の芝生は青く、数値と実態は必ずしも一致しないことを念頭において色んな世界を見て考えないといけないなと思わせてくれる本だった。

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Posted by ブクログ 2016年03月21日

スウェーデン、ロシアに統治された時代、敗戦からも這い上がったフィンランド。資源がなく、隣に大国の脅威があること、排他的で自助を促す社会など、精神面でも日本と近いところがある。教育や男女平等など(日本人には隣の芝が青く見える部分も)多分に問題点をはらんでいるが、フィンランド人はそれらを解決しようとする...続きを読む。それは歴史から育まれた忍耐と不屈の精神かもしれないが、時代や情勢の変化に合わせることは、国家としてのアイデンティティを否定するものではない。「変わり続ける勇気を持つ限り、国は終わらない。」

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Posted by ブクログ 2022年08月01日

感想
福祉は自分事。日本内部を見ていては国内の福祉について議論することは難しい。福祉は平等を目指すか公正を目指すべきか。これからの課題が見える。

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Posted by ブクログ 2016年03月08日

「ワカモノ」の次は北欧フィンランドか、と古市さんの目のつけどころに感心させられます。
もともとノルウェーに留学していたこともあり、フィンランドとも近いですが、石油資源を持つ国と持たざるために何度も「国が終わった」状態になったフィンランドならではの強さの源が何かに迫ろうとしている本です。
単に教育が,...続きを読む福祉が進んでいる、というだけで思考停止しないために役に立ちます。

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Posted by ブクログ 2015年08月02日

日本と同じく資源小国でありながら、高度な福祉や教育で知られ、またムーミンやマリメッコといった、アートやデザイン分野でも優れたブランドをもつフィンランドが現在抱える課題に関する現地調査やフィンランド人研究者による考察をまとめた一冊。

帝政ロシアやスウェーデンによる相次ぐ支配からの独立により国としての...続きを読むアイデンティティを高め、一時は「北欧の日本」といわれるほどの急速な産業化を果たしながらその代表格であるノキアが衰退。教育についても国際的な高評価とは裏腹に国内では格差が問題視され、若者の引きこもりや自殺が社会問題化する。それでも今度は「起業家大国」として、グローバル社会の中で生き残る術をしたたかに探る姿は日本も参考にすべきところが多いように感じる。

ただ、タイトルにあるフィンランドが「何度も再生できた理由」や、そこから「日本が何を学ぶべきなのか」といった核心的なところは必ずしも明らかにはされない。各研究者の論文もおそらく賛否両論あるのではないかと思うが「一方の主張」だけが述べられているように感じる。著者による各章の「まとめ」もどこか表層的で、とても興味深いテーマだけに、もう少し掘り下げた分析がほしかった。

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