【感想・ネタバレ】東京一極集中が日本を救うのレビュー

あらすじ

「東京一極集中は悪であり、地方との格差をなんとしても是正すべきだ」という意見は、日本人に根強い。だが、本当にそれだけでいいのだろうか。

世界は今、都市間競争の時代に突入した。この地球上で競争しているのは日本やアメリカのような「国」同士ではない。ロンドン、ニューヨーク、パリといった「大都市」こそが、今や競争の新たな「単位」なのだ。
大都市であるほど発展する性格をもつ第三次産業は、ヒト・モノ・カネの集積によりその競争力を増す。この動かしがたい経済合理性の結果、世界の多くの国で、いま大都市への一極集中が進んでいる。この事実を無視して、一極集中是正を金科玉条として東京の集積を否定すると、結局、東京の国際競争力の失速を招く結果となる。
もし、東京が競争力を失うと、その冨を得るのは、実は海外の諸都市であって地方ではない。
東京の失速は、結果的に地方に分配する原資がなくなるという受け入れがたい未来が待っているだけである。

東京が世界一の都市にならなければ、日本に未来はない。
東京が沈むと、地方が沈み、日本が沈む。

都市政策の世界的第一人者が、東京、そして日本の未来を「一極集中」の是非という長年の課題に踏み込んで、その真実を語った議論沸騰の書、ついに誕生!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

視点は確かにあるだろうなと思った。
都市か地方かという二原論ではなく、日本が世界に勝っていかないと成長しないと。

が、そのために今後も東京集中を続ける必要があるというのはロジックがとんでいるかと。
東京は集積の経済をこえて人が集まりすぎ、地方は車社会とはいえ集積の経済が働かなさすぎでバランスがとれていない。

むしろ、地方への税の横流しを少なくし適切な競争の中で稼ぐ企業をつくる。それをもとに一定の雇用を創出しコンパクトな街を多くつくる。カリフォルニアのような実験都市ができても面白いと思う。

東京はそのぶん法人税を下げ、豊富なインフラを適切な人口でシェアすることで金融不動産等のグローバル企業にとってアジアで最も拠点としやすい都市にする。

既に成熟化した日本が、中国やシンガポールの戦略を真似する必要はなくむしろ早期に成熟した社会としてのロールモデルを目指しローカルとグローバルのバランスのとれた国を目指すべきでは。

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2017年04月30日

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