【感想・ネタバレ】東京一極集中が日本を救うのレビュー

あらすじ

「東京一極集中は悪であり、地方との格差をなんとしても是正すべきだ」という意見は、日本人に根強い。だが、本当にそれだけでいいのだろうか。

世界は今、都市間競争の時代に突入した。この地球上で競争しているのは日本やアメリカのような「国」同士ではない。ロンドン、ニューヨーク、パリといった「大都市」こそが、今や競争の新たな「単位」なのだ。
大都市であるほど発展する性格をもつ第三次産業は、ヒト・モノ・カネの集積によりその競争力を増す。この動かしがたい経済合理性の結果、世界の多くの国で、いま大都市への一極集中が進んでいる。この事実を無視して、一極集中是正を金科玉条として東京の集積を否定すると、結局、東京の国際競争力の失速を招く結果となる。
もし、東京が競争力を失うと、その冨を得るのは、実は海外の諸都市であって地方ではない。
東京の失速は、結果的に地方に分配する原資がなくなるという受け入れがたい未来が待っているだけである。

東京が世界一の都市にならなければ、日本に未来はない。
東京が沈むと、地方が沈み、日本が沈む。

都市政策の世界的第一人者が、東京、そして日本の未来を「一極集中」の是非という長年の課題に踏み込んで、その真実を語った議論沸騰の書、ついに誕生!

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Posted by ブクログ

前半の部分は置いておき、今の日本に言える事は、果たしてオリンピックを2021年に開催出来るか?
この話が非常に大事な事だと思います。

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2020年09月11日

Posted by ブクログ

元々感情的に著者とは逆の意見だったこともあり、終始批判的に読んでいた。

もちろん、データを用いて論理的に説明されていて、確かに、と思わされる点は多かった。ちゃんと考慮に入れておくべき示唆に富んでいた。

一方で、「東京と地方でパイの取り合いをしている場合ではない」と主張しながらも、全体のパイを増やす方策には触れられていないところに物足りなさを感じた。「富を東京から地方に!」論者への反対意識が強いあまり「地方を盛り上げることが東京、ひいては日本の衰退につながる」と結論づけており、二項対立の域を出ていない印象(あくまで主観)。
そうじゃない気がする。地方は地方で自分で人・ビジネスを(理想的には)国外から呼び込んで強くなることが必要で、それにより国全体のパイが増えるのでは、と思う(理想論)。そしてそのためには多少国としてもサポートをすることは許されて然るべきではないだろうか。それにより東京が弱るとは思えない。二項対立に落ち着けてはいけない。

「こういう理想を語っている場合か!」と言われているような気もするが。

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2020年05月17日

Posted by ブクログ

1.これだけ地方を活性化させることを騒がれてる中で、なぜ逆の立場になったのか、また、地方に対してどのような認識を持ってるのかが気になったからです。

2.著者が重視しているのは「選択と集中」で、東京に経済機能を集中させることで効率化を図ることを目的としています。また、サプポジションとして、名古屋、大阪を発展させ、効率化を図る。そのうえで、余った富を地方へ分配すると述べています。

3.効率化という考え方には賛成です。ただ、行き過ぎた経済発展には賛成できません。理由は3つあります。
1つは、著しい都市化は犯罪率や自殺率といった人間の精神的な面で多くの弊害をもたらすからです。現に、人口が集中し過ぎた地域では精神的な病気にかかる割合が地方と比べて多いからです。2つめは、災害へのリスクです。この本には災害への対応はある程度強くなってると記載はしてあります。しかし、災害は年を重ねるごとに被害規模が大きくなるので、著者の意見には不確定要素が多すぎと思いました。3つめは、富を地方へ分配するという意見ですが、そのようなことが起こっていれば日本のジニ係数は上がらないはずです。

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2019年03月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

視点は確かにあるだろうなと思った。
都市か地方かという二原論ではなく、日本が世界に勝っていかないと成長しないと。

が、そのために今後も東京集中を続ける必要があるというのはロジックがとんでいるかと。
東京は集積の経済をこえて人が集まりすぎ、地方は車社会とはいえ集積の経済が働かなさすぎでバランスがとれていない。

むしろ、地方への税の横流しを少なくし適切な競争の中で稼ぐ企業をつくる。それをもとに一定の雇用を創出しコンパクトな街を多くつくる。カリフォルニアのような実験都市ができても面白いと思う。

東京はそのぶん法人税を下げ、豊富なインフラを適切な人口でシェアすることで金融不動産等のグローバル企業にとってアジアで最も拠点としやすい都市にする。

既に成熟化した日本が、中国やシンガポールの戦略を真似する必要はなくむしろ早期に成熟した社会としてのロールモデルを目指しローカルとグローバルのバランスのとれた国を目指すべきでは。

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2017年04月30日

Posted by ブクログ

2016.07.26 ごもっともな意見。国内の視点から見るか、世界的な視点で見るか?それによって、東京一極集中に対する考え方が変わる。反対意見も多いと思われるが、個人的には市川氏の考え方に賛同する。

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2016年07月28日

Posted by ブクログ

本日の野村の不動産フォーラムのランチタイムに登壇した方。お話が面白かったので読んでみた。
「地方の衰退」とセットで語られることが多い「東京一極集中」をむしろ推す論調。

2020オリンピック開催に向けたインフラ整備とリニア中央新幹線の開通による「名古屋=東京郊外化」によって東京の都市競争力は増す、というご意見。

1964年のオリンピックの際のインフラ整備予算が当時の国家予算の1/3にのぼったということには驚いた。

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2016年02月25日

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