あらすじ
「神の定めた運命が、それゆえに不変であるというならば、私は神を殺す。神を殺してでも運命を変える」。長年に渡る戦で荒廃した世界。そこで語り継がれる終末神話が現実となった時、預言者の血族は運命を拓く!!
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Posted by ブクログ
デビュー作の興奮のまま2作目読みました。またテイストの違う感じですが、人の嫌なところと良いところの二面性を描くのは変わらず。
世界が終わるから、新たな世界へ(ノアの方舟のよう)という体で始まり、最後はちゃんと新たな世界に行けました。しかもこの話はファンタジーではなくSFで、こわれた地球が復旧した後の、適切な時期に地球に戻すために設定した伝説によって翻弄される話でした。色々示唆的な話なんでしょうが、宗教の知識があまりないゆえにSFとしてたのしく読み切った感じです。
Posted by ブクログ
宮廷預言者にして『真実』の守護者たる義兄ホリディが、姿を消した。それは、終末神話の始まり。
救世主の『運命』の守護者となるべく育てられた少女ノト・ファーレは、義兄の残した預言をたどり、残り3人の守護者『勇気』『叡智』『恩寵』を探す旅に出る。
ノトの言葉に応じ集った守護者たちは、幼い頃の記憶と感情を持たないノトにとって、初めての大切な仲間となった。
しかし、預言の成就の時には、彼らは救世主とともに邪神と戦い、命を落とす事になる。
世界を救う一方で、仲間たちをも守る事は出来ないのか。
預言に、運命に、神に抗おうとするノトの選ぶ道は…
多崎礼さんの、ファンタジーのフリをしたSF…と書いただけでネタバレになりそう。
う〜〜、このストーリー、この世界がこの分量?!もったいない…!!
多崎作品は、個々の作品ごとに組み立てられた独特の世界観と結びついたストーリーが魅力なので、これだけの物語を描くなら、せめて倍くらいのボリュームがないと、長い長いあらすじみたい。
いつか、『完全版』が刊行されないかなぁ。