【感想・ネタバレ】あだし野のレビュー

あらすじ

頽廃の淵にありながら、一顆のレモンのように涼しい顔をした男、壬生七郎――。その、むごく鮮烈な愛ゆえに、女は自殺をはかり、妻は精神に錯乱を来たした。無明の歳月は流れ、今や悪性の腫瘍を宣告された彼の赴く先は? 仮借ない自己分析と、透徹した美意識のうちに、生と死の凄惨な闘いを映し出し、この世の無常を見据えて、比類なき〈精神の勁さ〉を明かす、立原文学の秀作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

壬生七郎。

この男を通した三部作。

むごく鮮烈な愛ゆえに 女 は自殺を図り
妻は精神に錯乱を来たした。。

月日は流れ
【胃に変な塊】を抱えた彼の精神風景を
描く2部、3部は静かな月日の流れに
相反するような 生と死の迫力を感ずる

『頭の中に澄んだ水の流れが一本あり、
 彼はいつもそこに妻を沈めていた』

ああ。。成る程。。
それが『妻』であっても、なくとも
澄んだ水の流れ がないと四十男なんて
光と影 の隙間に消えてしまうのかもしれない

と四捨五入で五十男の俺は想った(苦)

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2012年08月18日

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