あらすじ
朝から妻に小言を言われ、満員電車の席とり合戦に力を使い果たす高橋は、どこにでもいるサラリーマン。しかし会社の開発事業が頓挫して責任者が左遷され、ところてん式に出世。何が議題かもわからない会議に出席する日々が始まった。そんなある日、見知らぬ老女にパンをもらったことから人生が動き出し……。他、神戸の焼肉、姫路おでんなど食べ物をめぐる、ちょっと不思議な物語三篇。【解説】大森望
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経済系?医療系?任侠系?
と思えば、予測のつかない終わりに向かう
食べ物も絡んだ短編3編。全体を通して人情物。
とくに最初の物語が好き。不思議な雰囲気もありつつ、ここに着地するか〜とほんわか気分になりました。
貸してくれたお友達ありがとう!
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パン屋さんの話し
焼き肉やさんとお医者さんの話し
元のヤンキーの鉄道員さんのはなし
それぞれ大人の娯楽小説と読んでいて感じた
パン屋さんの話しは印象に残ったけれど
他2つは読んでいて頭に?となる場面がいくつか出てきた。
ただストーリーとしては娯楽小説ならではの楽しみがありました
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3篇
ひょんな事がきっかけで歩む道が変わっていく人達
1土地開発に端を発した平凡サラリーマンの出世話
ほのぼのとしているようで背景はどろっどろでなんとも言えぬギャップ
壮絶な電車内座席争いが面白い
オチは読めるがまぁ綺麗な収まり
パンが食べたくなる
2新喜劇を観てるかのようなどたばた人情劇
腸で丸々一話構成するとは
3ヤンキー更生物語
程度によっては共感出来る部分もあったかもしれないが母親に手を上げる描写で、ダメ
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今までノーマークだった作家さん。サラサラと読めてとっても爽快。人生の両面をコミカルに見せつつ、最終的には明るい面を爽やかに提示してくれる。疲れてる時にでもあっという間に読めて、軽いのに内容のあるとても好みの作品だった。から久しぶりに感想を書きたくなった^ ^
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短編小説3作。まぼろしのパン屋さんは心に刺さるフレーズがあった。「しあわせとは何だろう?それは自らのこころに寄り添い、正直に生きることだ」これは今の自分によく刺さる。いつかそういうことができるようになりたいと思う。あとの2作はあまり内容が入ってこなかった。医者とヤンキーのお話。まぼろしのパン屋さんはもう一回読んでみたいと思う。
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読みやすい。
が、パン屋の存在感薄い。
全体的に、人情劇で、店というものを舞台として人の感情を描いている感覚。
通勤の時のお供には、もってこいです。
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いい話だなー。
軽めの独立した物語が三篇に分かれていて、
それぞれ繋がっているという、よくある構成。
じんわり心温まる読後感で、ぜひ読んでいただきたい。
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パン好きで、パン屋巡りをしたりパン作りをしたりする少年が本書を買ってみたと教えてくれた。(彼は読書嫌いだが、タイトルと装画と文量からこれなら読めるかもと思ったそう。)
3作品収録されていたが、「まぼろしのパン屋」が1番好きだった。不思議な体験をしたことで思い切った決断をする主人公。現実ではこんな体験まずないが、人生の契機となるできごとってある。あとは行動を起こせるかどうか。1度切りの人生、私もアンテナを張り巡らせ、新しい世界に飛び込んでみたい。
パン好き少年は読み切れたかな。彼もパンを通じて不思議な体験をしたかもしれない。
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3篇の物語からなる短篇集でしたが、どの話も軽妙な語り口で読みやすく、読後ホッコリした気持ちになれる人情味のある物語でした。物語の中でちょっと現実離れしたことが起こるんですけど、それが全然話の中で浮いていなくて、違和感なく話に溶けとこんでいるのは作者の腕前だと思いました。
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一年ぐらい前に購入して、その時はあまりハマらなかったのを読み返し。
美味しい話を期待していたから、イメージとは違ったけど…小さなきっかけの積み重ねで人生って変わっていくんだなあと、しみじみ。
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3作すべておもしろかった。
兵庫住みの人には馴染みのある地名や方言が出てきて特に読みやすいと思う。
どれも食に関するものの中で、
それぞれの人とのつながりが描かれており、
おもしろさと感動が混じった、最後には心温まる一冊。
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まぼろしのパン屋→おばあさんの描写が素朴で私はかなり好きな作風の話だった。パンにまつわる人情ものは大好きな「つるばら村のパン屋さん」を想起させて楽しかったし、会社員の妙にリアリティのある設定と絶対に現実にはない出来事の対比が良かったと思う。パンとワインの表現が美味しそうで良かった。
ホルモンと薔薇→個人的にちょっとないなって思った。そもそも話の脈絡があっちこっちに行ってる気がする。最後結局「何?」って感じだったし、何を主軸にしたいかもいまいちわからんかった。まぼろしのパン屋が良かっただけに残念感がある。
こころの帰る場所→基本的にヤンキーの思想には何一つ同意できないので完全に第三者視点で読んでた。「龍野の醤油屋」の息子が悪い視点で書かれてたのがちょっとだけショック(地元なので)。でも最終的に全員あったかい感じになってまとまってたと思う。姫路とか神戸とか地名がちゃんとでてきて、ゆかたまつりとかすごい分かりやすかった(行ったことある身としては)。フィクションとリアルを混ぜるのが上手いと思う。
結果、2番目の話だけがあんまり理解が及ばなかったなと思ってしまった。主人公も誰かわかりづらいんじゃないかな...
Posted by ブクログ
短編3部で構成される小説。それぞれの編の登場人物、起こる出来事はそれぞれ一癖二癖あって、多少現実離れをしているが故に、くすっと笑える箇所が要所にありました。
日常の隙間時間に少し現実逃避をするような物語を読みたい時にいいかなと思いました。
Posted by ブクログ
食べ物が共通点の短編集
収録作は3編
・まぼろしのパン屋
・ホルモンと薔薇
・こころの帰る場所
・まぼろしのパン屋
壮年のサラリーマンの不思議体験エピソード
妻からの小言、満員電車の座席の攻防、外部から来た上司、会社の開発事業に振り回される高橋
開発事業の頓挫により前任の経理責任者の左遷により、無難な自分が後釜に座ることになったが
実際は開発事業の詳細を知らされないお飾りの存在
緊急の会議のため日曜出勤の日、電車で見知ら老女から紙袋に入ったパンをもらった事から人生の転機を迎える
パンの味に懐かしさを覚えた高橋は、紙袋のパン屋を探すが
パン屋の住所は会社が手掛けている開発地域だったため、地上げで既に存在しなかった
果たして、そのパン屋の正体とは
・ホルモンと薔薇
ホルモンにまつわる群像劇
・こころの帰る場所
おでん屋を営む母に、女手一つで育てられた不良が電車の車掌になるお話
何というか、物足りない
まぼろしのパン屋は一昔前の内館牧子のドラマを感じさせる
導入のプロローグの何か起こりそうな出だしはよかったけど
本編はその伏線をうまく活用できていないように思う
もっと分量を増やして、主人公2人の視点を切り替えて描く方式の小説で一冊書ききったのを読んでみたい
お仕事部分にしても、パン屋の謎要素にしても中途半端になっているように感じた
他2編に関しては完全に肩透かし
こころの帰る場所は、最後は何だかいい話っぽく終わっているけど、実際にこんな考えで仕事してる車掌はいて欲しくない
何のための安全管理だと思ってるんだろ?
その事が気になって、あまりお話に共感できる部分が少なかった
Posted by ブクログ
バブル時代の田園都市線終着駅近く。
まあ、それは混んでいました。
長い路線なので各駅で通勤することは、理屈では可能でも現実的ではありません。
彼も一人のサラリーマンとして思うところがありました。
私もこのあたりに住んでいたので、いまでも目に浮かびます。定年が延びてます。60、65になってあんな混雑の中の通勤は無理です。
これはいけないことだ、とわかっていながら会社の方針に沿って開発を進め、人々は浮かれはしゃいでいましたね。それがバブルでした。
お金だけでなく、自然も、人々の暮らしも、大きく変わってしまいました。
利益を上げたから、上りつめたから。もういいだろう。
あとは悠々自適だ。痛勤とは無縁だ。
奥さんがパンを焼いています。
そこそこおいしい。
でも、電車の中で出会った ”しあわせパン” は極上のパンだったのです。
そして、それは自分と無関係ではありませんでした。
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皆さんの感想にもある様に、タイトルから想像するストーリーから良い意味で裏切られる一冊。
パン屋と聞くと、どうしても小麦の焼ける香ばしく、素朴な香り。
そこに絡まる温かくも優しいヒューマンストーリー。
と、私は勝手にあらすじをあらかた枠決めして読み始めてしまったのですが、冒頭から空にはヘリコプター、環境ジャーナリスト、農薬空中散布のきな臭さ極まりないワードの数々。それだけでこれは右往左往の物語で、ちょっと息抜き程度に開いてしまった事を少し後悔してしまいました。読み進めると、またそれも違ったと気付きましたが。
ただ、人として、日常の中で瞬発的についてしまう悪態や呟きの描写が結構リアルで、特に1話では乗り手、3話では乗せ手の電車のシーンの主人公達にはかなり共感しました。生活する、生きていくって綺麗事だけじゃないよね。寧ろ小さいうんざりの積み重ね。
ただ、極たまーに起こる奇跡のような不思議な出来事で、人生が変わる。そういうお話しでした。
3話とも書き方を変えていたので、それも1話1話新しい気持ちで読めたのも良かったです。
結果的に、最初のイメージとは全然違いましたが、息抜きには本当に丁度良い内容でした。
表紙絵の素朴な手書きタッチのブールやバゲット、食パンは確信犯だったと読み終えて思いました。
手に取った時の印象は薄いのに、読んでみてなるほどね、と思える表紙がある本って結構ずっと印象に残りますね。
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ほんわか人情系だと思って読んでみたら、表題作は経理畑で働く真面目で気弱なおじさんが、会社の裏金工作に巻き込まれそうになる話。
最後だけ、ほんわか?
でもタイトルとのギャップが逆に面白かった。
食べて感動するようなパンに出会ってみたい。
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感動話3連発という感じで、そのはなしひとつひとつに食べ物が出演していました。パン、ホルモン、おでんです。全て、そのお話にでている人たちを幸せへと導いているようでした。私が特に気に入ったのは「ホルモンと薔薇」です。一見不思議な組み合わせですし、頭にクエスチョンマークが浮かび上がりますが、作中ではどちらも人を幸せにしていました。身近なもので人が幸せになったり、日常の中での幸せや感動を教えてくれました。
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短編が3つありどれも食べ物にまつわるおはなし。パン、焼肉、おでん。どれも最初は、ん?と思うが最後にはほっこり。
奥さんへの心情も含めてまぼろしのパン屋がいちばんよかった。
どれも知ってる地域で想像できたから楽しめたけどもし何も知らない地域の話だったらピンとこなかったかもしれない。そしたら星2くらい。
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表題合わせて3つの短篇集。
表題のパン屋、は不思議な話で終わってしまいました。
一体どこから現れて、どこへいったのか。
とんとんと楽しい状態になったのは確かですが
上へ上へと押し上げられるよりは
奥さんと楽しい…日々かもしれません。
2話目の配達おばあさんが凄いです。
とっさの事とはいえ、それができるとは…。
いや、むしろ人が死ななくてよかったね?
最悪誰が死にそうな気がしますが、さすが物語。
3話目は…何が起こって何に繋がるのか。
終わりよければすべてよし、ではありますが
そう思うには結構純粋に生きていたようです、主人公。
人に使われるより、自分の采配で、が
性にあってると思います。
遅かったか早かったか、です、多分。
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うーん。
まぁサクッと読めるからいいけど、あまり面白いわけでもない。
1作目の、まぼろしのパン屋は、タイトルにもなってるだけあってまぁ良かったけどね。
発想は少しだけ面白くて、
お仕事小説的な業務の詳細な描写があるのに、業務で悩んだり活躍したりする主人公ではなくてパッとしない設定の主人公だったり(笑)、さり気なく真面目な環境と開発の問題などに触れたかと思えば、いきなり死んだハズの人が焼き立てパンをプレゼントしてくれるんだったり(笑)。
何でもありでした。
3作くらい入ってて、全部独立短編。
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食べ物が題材になった3編の短編集。とても読みやすい。鉄道会社の財務部長がお婆さんからしあわせパンをもらい、地あげで残ったパン屋と関わりあう様になる"まぼろしのパン屋"。大腸外科医が通う焼肉屋での出来事をテンポ良く描いた"ホルモンと薔薇"。屋台のおでん屋の息子の姫路の祭りで暴れていたヤンキーが鉄道に勤めてヤンキーを卒業する"こころの帰る場所"。
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表題作の「まぼろしのパン屋」と、「ホルモンと薔薇」、「こころの帰る場所」という3つの物語。
1つめの「まぼろしのパン屋」の主人公は、つきみ野駅近くに住む50代サラリーマン。私大卒業後、大手鉄道会社の大量採用に救われて就職し33年、勤務先では影の薄い存在。しかし、会社の不祥事が公になり、事態を丸く収めるため、目立たない彼こそ担当部長に据えるのにぴったりだと抜擢される。
2つめの「ホルモンと薔薇」は神戸の立ち飲み屋に集まる人々が主役。最近よく起きているひったくり事件の犯人逮捕に力を発揮したのはなんとホルモン。
3つめの「こころの帰る場所」は、姫路の元ヤンの語り形式。特攻服に身を包み、族をまとめてきた彼がJRの車掌に。駆け込み乗車の多いこと。全員なんて待っていられるか、30秒でドア閉めたる〜と勢い込み。
いずれも食べ物が素敵な脇役。1つめではフランス小麦のバゲットとワイン。2つめはその名のとおりホルモン。3つめではおでん。姫路の人はおでんに生姜醤油をかけて食べると、1週間前に知ったばかりで超タイムリーでした。
1つめが秀逸。冴えないオッサンが日曜日の早朝に電車に乗ったところ、向かいに座ったおばあさんから焼きたてのパンを貰います。あまりの美味しさにパンが入れられていた袋を確かめると、店は彼の会社が開発事業のために立ち退きを迫った場所にあることが判明。しかも店主のおばあさんは5年前に亡くなっているはずで……というファンタジーとしての味付けも。
3つとも昭和な雰囲気が感じられ、同世代の人の共感を得るはず。数時間で読めて、心がほかほか。