あらすじ
ガンバと15ひきの仲間は、ゆくえ不明のネズミをたずねて、四の島に渡ります。探しあてたネズミのそばにいたのは、死に絶えたはずの2ひきのカワウソでした。凶暴な野犬と戦いながら、カワウソの仲間が生き残っているかもしれない伝説の河「豊かな流れ」をめざして冒険がはじまります。そこには、想像をこえる体験が…。
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芳醇なる渓流世界
高知県四万十川での取材が元になっているらしいが、渓流を中心とした自然の描写が素晴らしい作品。
カワウソの娘カワモが過酷な旅のストレスからだんだん鬱病?になって、おかしくなっていく描写もリアルで生々しい。
まあアニメ映画版と同じくハッピーエンドだが、こちらでは野犬達との戦いが決着つかずで終わるという点で大きな変更点があった。
Posted by ブクログ
子供の時にお年玉で購入したハードカバー。大人になった今読んでも名書。
カワモが疲れ切って精神病んだ描写とか、子供向けだけど胡麻化しなくきちんと書かれているところが素晴らしい。無理やりガンバたちがカワウソを連れだしたのではない、カワウソたちが自分たちの仲間を探したいと自発的に動いた、というところがポイントで、ガンバたちがカワウソたちを連れてきてしまったと気に病む必要もなく、カワウソたちもやらせれているわけではない、自分たちの為に行っているということが重要。今までいたところではすぐにでも野犬に襲われていただろうし。
キマグレ、めっちゃいいキャラだった。かっこいい。生きててくれてよかった。
イカサマ、サイコロ壊れちゃったのか。サイコロがなくても物事の矛盾にすぐに気が付く頭脳があるから問題ないだろうけど。ガンバがカワウソの仲間を探しても無駄なんじゃないかと迷いだした時「おまえだけは「いる」と言い張ってくれないと困る」とか皮肉っぽく言ってくれるキャラはやっぱりいいよね。
エンコウのような存在が本当にいるといいなあ。