【感想・ネタバレ】晩鐘〈上〉 新装版のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

風紋から7年後、加害者と被害者の家族のその後を描いた名作。
母を殺された真裕子。新聞記者・建部。父が殺人者となった大輔。それぞれの人生は途方もない道筋を辿っていく。
 レビューをわけていない為、3冊通した後の感想をわけて掲載する。

 加害者の子供(大輔と妹)達は、祖父母の家で暮らし、父親が殺人犯である事は知らない。
 母親も事件後、生活が大きく変化し、実家に子供を預けたまま。
 少年はとても大人びており、少しずつ運命に導かれていく。
 彼の描写は何処か危なっかしい。既に身体は大人と同様であり、周囲から少し際立っている。
 少年の葛藤描写は少ない(葛藤というか、心理描写はたくさんある。)が、描かれていない祖父母の慟哭、母親の後悔はありありと感じてしまう。
 不幸な人物達を更に不幸に描いており、被害者家族には救いがない。最後、父親は何を思い、感じたのだろうか。

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2023年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

被害者遺族だった真裕子が少しずつ幸せへと向かう中、
加害者の家族はどんどん不幸の方へと向かっていく。
結果、主婦殺しの高校教師は、
その息子の姿を持って己の罪深さを、心底悔いるのだが、
それは何ともつらい結末でした。

加害者家族も、被害者家族も、
どちらの家族もある意味、事件の被害者であり、
それはどこまでも、どこまでも、死ぬまで苦しめるという事を、
改めて感じた作品でした。

心の繊細な動きの描写は、
さすが乃南アサさんと言う感じでした。

0
2020年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

風紋(上・下)の続編。
7年後のそれぞれを描く
上・中・下の3冊

前回の犯罪加害者の奥さんは
気持ちよいほどの変貌を遂げる。
子供は祖父母へ預け
働いてはいるが自由奔放に生きる。

一方、被害者の娘は・・・
相変わらず心の傷が深く
ひと言で言えば・・・
ソロソロ立ち直っては?
と言いたくもなるが
たぶん・・・このかわらなさから
物語が始まるんだろう。

クドクド続くが
先が気になって
辞められない。。。
これが「はまる」と言う事だろう。

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2016年06月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小学生の心情としてはかなり大人びててピンとこない…


真裕子は前回の風紋より人間味が出ててよかった。
前回は真裕子という人物像がつかめなかったから。

真裕子を取り巻く人間が勝手過ぎてそりゃー人間嫌いになるわ。

風紋で父と姉が散々クズだったけど、今回も反省してると思えない態度や言動で、私なら縁切りたくなるわ。

挙句に後妻や血のつながらない弟までできてるし。
よくあんな父親に再婚相手みつかったわ。
その弟もかわいげないし。
全体的に取り巻く人たちにイライラした。

けど、それなりにハマる。

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2022年02月16日

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