あらすじ
恋も仕事も順調だった三一歳の怜子は、五年付き合い、結婚も考えていた耕一郎から突然別れを告げられる。失恋を受け入れられず、苦しむ怜子は、最優先してきた仕事も手に付かず、体調を崩し、精神的にも混乱する。そして、友人の「好意」から耕一郎に関するある事を知らされた怜子は……。絶望から再生までを描き、誰もが深く共感できる失恋小説。
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仕事を主軸にしながら長年付き合っている彼もいて、それを改めて考えることはしていないが、充実した生活を送っていた矢先、突然彼からの別れ話。その現実を受け入れることが出来ないまま、どうにか前の充実した生活を取り戻そうと努力するけれども現実はそうはいかない。そんな状態に追い打ちをかけるように元彼の今を知った時から激情し行動し始めたことは…!!!
主人公の行動が怖すぎます。ただ、失恋したことがある女性なら主人公の感情の動きに共感できると思います。とにかく心揺さぶられ、主人公がどん底から人として再生していく過程に感情移入して、喉の奥がぎゅっとなったり、黒い何かが生まれてきたリ、心が軽くなったり・・・。本当に小説なのか!?と思うほど、リアルな恋愛作品です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
アラサー独身には刺さりました。
もう過去の恋愛の話ですが、合鍵が最後の砦みたいな感じで考えていたり…(不法侵入はしてませんが)。
表面ではみんな幸せそうにしてるけど、中身は本人にしか分からないなぁと。みんな幸せになりたいだけなんですけどね。
Posted by ブクログ
出版されてから20年くらい経っているのに色褪せない名作。
学生のとき夢中になって読んだ唯川恵さん。
久しぶりに再読して改めてその良さを実感。
人間の真理をありのままに描いていて、まどろっこしい修飾語は一切ない。
恋愛の言葉にできない喜び、悲しみ、憎しみがストレートに書かれていて共感できる。
一度でも失恋をしたことがあるひとにはささる内容だと思う。
Posted by ブクログ
自分と迫い年齢かつ性格や考え方もどことなく似てる怜子に終始共感してた…。さすがにストーカーちっくにはならないけど…(笑)
辛い失感を経て紆余曲折あって最終的に怜子がありのままの自分を受け入れていけてよかった。心に響く言葉も沢山あった。
読めてよかった。また再読したいと思える本。
Posted by ブクログ
冒頭20ページで、心を鷲掴みされた。
久しぶりに一気読みした。
端的に言うと五年付き合ったカップル別れ話の全貌を女の人が語り手で語ってる小説。
ちなみに振ったのは男から。
言葉は違うけど、"私が明日を考える時は、どんなに仕事で失敗しても友達と揉めても貴方がいた”って言葉が、一番刺さった。
私自身だーって思った。
明日を考える時必ず側にいる人から、突然別れ話を切り出される。
その人がいなくなった途端、明日ごとなくなる感覚。容易に想像できた。
男が言った、"嫌いになったわけじゃない。ただ、グラスに少しずつ水が溜まってそれが溢れたんだ"って、それでしか男女の別れは成り立たないんじゃないかってぐらいしっくりくる。
今恋人がいる人、失恋した人、仕事に没頭している人、結婚してる人、婚約してる人、いや、全ての生きとし生けるもの、読んで損なし!だと思う!
はい、ここまでが2019年7月の私の感想でございます。
涙…
とにかく苦しい…玲子の気持ちの描写が上手すぎてとにかく苦しい。でも、こんな痛みを人はちゃんと忘れて(乗り越えて)次へ歩み出せるから人間ってすごい。痛みを感じたから強くなれるって言葉がぴったりな一冊です。
Posted by ブクログ
かなり大好きな一冊
失恋でどんどん狂っていく様子が怖くもあり、リアルでもあって自分も何か間違ったらこうなってしまうのではないかと読んだ当時は恐ろしく感じた
全ての失恋した女は読んでほしい
Posted by ブクログ
とても参考になった。大切な人が不倫、「やめた方がいい恋愛」と言われそうな恋愛をしている状態だが、その人には幸せになって欲しい。そのために自分はどうしたらいいかと悩んている人にも良いと思う。
私はここまでになったことがないが、大切な友達が恋愛で「その人やめた方がいい」とみんなから言われるが自分は好き。やめた方がいいのは自分でもわかってる。でも、今は一緒に居たい気持ちが強いと言う状態で、どう寄り添っていいのか分からなかった。
この作品をよんで、正論を言うことが相手を思いやることではないと改めて思った。
相手の選択を受け止めて、同じ温度感になるというかフラットに「いいじゃん」「楽しかったんだね」と
会話をすることも思いやりのひとつだと思った。
読んでからだいぶ時間が経っているが印象的な本だったと思っている。
この本が好きか、後味が良いかとはまた違うけどとにかく印象的な本だった!読んだことに後悔はないし、読めてよかったと思う。
Posted by ブクログ
友達に薦められて読み始めましたが辛いシーンが長かった!ハッピーエンドが待ってると期待して急いで読み進めました。
失恋したよって人、そういう人が周りにいて掛ける言葉がわからない人に薦めたい!読みながら気持ちの整理ができると思う。
Posted by ブクログ
何度ももうやめてー!と思って本を閉じそうになったけど、最後は自分と向き合えていて安心した。辛いことは重なって、死にたくなる時もあると思うけど、ちゃんと生きないとな。燃え尽きて、ようやく再生に向かっていける
Posted by ブクログ
恋愛小説は苦手なのですが
あるきっかけで手に取り
巧みな話の展開に一気読みしました
恋愛は病気
愛は習慣
狂気じみている状況が自分の中にも覚えがあり
寒気を感じ
でも立ち直った主人公に希望を見いだしました
Posted by ブクログ
失恋直後に読んだら泣いてしまうだろうなと思った。
自分ではもうどうしようもない、けどどうにかなってほしい気持ちをここまで細かく的確に文章として書き起こせるのがすごいと思う。
好きになるのも好きじゃなくなるのも、未練がなくなるのもなにか決まったきっかけがあるわけではないよな、と再確認した。
Posted by ブクログ
ほぼ1日で読み切った。めーっちゃ読みやすい文章。
怜子のことを他人だとは思えなかった。友達の話を聞くように読んでた。何度もうやめとけ!って思ったか、、
そんなことない、また向こうから折れてくれる→もうだめなんだ、すがりつくしかない→愛が憎しみに変わる
怜子みたいにすがったり嫌がらせなんてしないと思ってるけど怜子と同じでもしかしたらするかもしれないんだなものすごく愛した人ならそうなるのかもしれないなと思った。
付き合って別れた人が同じコミュニティ内の人だと今どうしてるか嫌でも耳に入ってくるし好きだとそれが辛いけど逃れられないし…マキコはものすごく意地悪だったけどいつかは耳にすることだし辛い。
あと城崎さんに引っかかってしまった話。あそこでうまくいってくれ、て何度祈ったか。私も勘違いしてこの人だったんだ!って何度思って何度うまくいかなかったことか。プライドもないし自分の価値が見出せなくて酷く落ち込んだ。
失恋したことある人なら絶対共感できるはず。
私だけこんな不幸なの、って隣の芝生が青く見えたり。彼氏がいたって結婚していたって子供がいたって人には人の地獄があることを忘れちゃいけない…みんなプライドがあってそれを見せないだけ。
怜子のように奈落の底に落ちたようにとことん泣いたあとはへんにポジティブになったり、また何かがキッカケで狂ったように泣いたり、そんなことを繰り返してだんだん立ち直っていくんだよなーって思った。
怜子がこれから耕一郎よりもっと素敵な人と出会えますように。
Posted by ブクログ
「良い面もそうでない面も影響を及ぼす」
恋愛から失恋、取り巻く人間や何より種々の感情が渦巻いている小説
浮き足恋愛真っ只中!のような場合は
読んでも何も得られないと思うが、
多少でもそうでない場合は控えめに読むことを
進めたい。保証はしないけれど
今回もまた、残る言葉が多く出てきてしまったなぁ…
Posted by ブクログ
「別れないか。」の一文で始まり、
それを受けて恋人関係解消となった女性の葛藤を延々と描く。
たったこれだけなのにもかかわらず、約300ページを一切退屈することなく一気に読ませてしまう本作に驚愕。
本作は主人公(女性)の目線でのみ描かれており、
最初から最後まで完全に彼女の主観によるものとなっている。
つまり、相手の男性側の心情部分などは一切描かれず、あくまで「彼女から見た相手の言動」のみとなる。
そのような点もあり、
読者が男or女でそれぞれ感想が割れるポイントとなると思う。
恋人との仲が破局になった時に一般的には、
男性はズルズル引きずり、
女性は最初こそドン底に落ちるが比較的早く立ち直りスッパリと次に向かう、、、などと言われるが、
本作は上記には当てはまらずに、
男性は早い段階で次に向かい、
女性は全く立ち直れずに長いどん底状態が続くと言った状態となる。
(女性がフラれた側なので当然と言えば当然かもしれないが)
そんな状態の彼女の心情や行動は時として一定のラインを越え、自分よがりな言動や危険な行為にまで及ぶが、
その様を見て、
「わかるわかる」
「自分も一歩踏み間違えればそうなるかも」
といように理解できる点もあれば、
「身勝手すぎる」
「別れた相手に何かを求めるなよ」
というような考えになるポイントも多々あった。
本作はそういった「理解できる点」「理解できない点」をリズムよく繰り返し、読者を夢中にさせる構成となっている。
本作を読んだ後、
恐らく男女間で感想が割れるであろうことから、
同性同士/異性同士で感想を聞き合うのも面白いと思う。
Posted by ブクログ
ほんとは星5付けたいところだけど、
きっとそれは状況や心境が主人公と
重なってるからであって、何年後かに
読み返した時にも星5を付けたいと
思えたら修正したい。
玲子がエスカレートしていく様を
見ていると客観視出来て、おいおい
それは辞めとけってストップをかけたくなるけど、
一歩踏み外したら自分も似たような事をしそうで
怖い。実際には玲子程まで燃え尽きるまで
しなかったけど、毎日生きてる感覚もなく
心の底から笑うことも忘れてしまう状況は
自分と重なった。結果としては
結ばれる事は無かったけど、
そこまで、そう思わせてくれる人と
出会えて良かった。これで良かったんだと
思える日が早くきて欲しい。
Posted by ブクログ
最初はめちゃめちゃ共感で泣けたけど、途中からホラー要素強めで着いていけなくなった。
でも、最後はやっぱり共感で泣けた。
私の何がダメだったんだろうとかなんであんな事言っちゃったんだろうとか考えてしまうのめちゃめちゃわかる。
別れる理由とか耕一郎が言うセリフとか、全てが重なり合ってて、自分が言われたセリフって一般的によくあることなんだって知れて良かった。
新たに好きな人ができて幸せになりましたという様な綺麗事では無く、ちゃんと現実的な終わり方で読んでいてすっきりした。
・人生はこんなはずじゃなかったとの戦い
・恋の終わりなんて、所詮はどちらかの理不尽な押し付け。結局、背を向ける者と向けられる者が決まれば、それで全てが終わる。
・決して間違えたのではない。出会うべき人にちゃんと出会い、恋すべき人にちゃんと恋した。
・たとえ別れてしまっても、出会わなかったことより確かな意味がある
Posted by ブクログ
改めて 、私が今持っている
怜子 の 序盤のつよさ
(仕事 への 情熱 たち )を
わたしも 持ち続けなければいけないなあ
恋愛は 常に 人生のプラスアルファであって
わたしの 感情や 生活を 乱すものだったら
それならば しなくて いい 。
ひとりで 充分 しあわせ
でも あなたがいたら もっといいな
くらいの 気持ちで 。
でも ほんのちょっと
燃えつきるまで 人を愛してみたりもしたい
Posted by ブクログ
「決して間違えたのではない。出会うべき人にちゃんと出会い、恋すべき人にちゃんと恋をした。たとえ別れてしまっても、出会わなかったことより確かな意味がある。あんなに耕一郎が好きだったことを覚えていよう。それだけはずっと忘れずにいよう。」
自分と重なる部分がたくさんあった、報われた気がした。自分はそうならないと思っても、恋をしているときは重くなるし嫉妬深くなる。怜子の行動も怜子が前を向くために必要だったと思う。自分が全てやり切ったと思ったら前に進めるのかな。
Posted by ブクログ
女の幸せは仕事か結婚か
女のキャリアとは
思いつめてストーカーまがい
こんなテーマが時代を感じさせる。
恋愛の始まりも終わりもきっかけは他愛無いことから。でも終わった先の不幸は連鎖して大きく広がってゆく。
最後のどんでん返し?この人だったか!て展開から、長いどん底の終わりが見えるところがとてもよかった。
人を愛するということはなんて重いのだろう。
終わろうとしている恋人との関係にしがみつく
怜子の気持ちが伝わってきて辛く苦しくなりました。
考えや行動が少し怖くもなりました。
失恋から立ち直れていない人にお勧めの作品です。
Posted by ブクログ
かなり前の本なのですで描写に少し古臭さを感じるけど、恋愛小説というよりはサスペンスな怖さがあって面白かった。
別れてかろすぐに切り替えられる人の方が少ないとは思うけど、それにしても合鍵で不法侵入はやりすぎ!
Posted by ブクログ
唯川さん二冊目~!
共感が持てるというかなんというか、後半はもの凄い勢いで読みふけってしまった…笑
登場人物全員いるいるこんな人ー!となれる、共感しやすい一冊だった。
Posted by ブクログ
失恋したので思い立った本を読んでみよう!pt.3
こちらは、おすすめされて読んでみました。
もう、胸が痛くてしかたなかった。
そして5年前の失恋を思い出した。直近のものじゃなくて。
毎日を構成する存在がいなくなることを信じたくなくて、泣いて縋れば戻るだろうって思うんだけど、拒絶されることで更に辛くなって。玲子がする行動全てに覚えがあって苦笑いした。
自分の気持ちを納得させるためにエスカレートする行動。私はそこまでは行かなかった。SNSストーカーはしたけど。笑
耕一郎と聡子が通報しなかったからよかったけど、普通にあかんからね。良かったね、優しくて。
最後、やれることは全てやって、ストンと憑き物が落ちた玲子を見れて良かったな。そうなると後はもう自分の生活を続けていくだけだから。
わたしも今の辛い期間を早く終えてそうなりたい。
いや、でもな、全部男が悪い。笑
別れてすぐ彼女を作るな。作っても他人に紹介すな。振られる身になれよ。心からそう言いたい。結婚適齢期の女を傷だらけで放り出すな、責任を取れよ。(男にも人生があるのは分かっているよ。でも5年付き合っといて、それはないわ。ほんまにクソ!)
Posted by ブクログ
ある書店でかわいいブックカバーが欲しくてタイトルも内容も誰が書いたかも知らずに購入。
久しぶりにどっぷり恋愛小説を読んで、しかもなかなか重い、けど怖いもの見たさで?気になって読み進めてしまった。
恋愛が日常を多くを占めたことがある人は共感できるけど、今恋愛真っ只中のひとはきっとしんどくなるから、そんなこともあったなと客観的に読める主人公より少し大人の人におすすめです。
Posted by ブクログ
おいおい、もうそこらへんにしときなよ、身の破滅を招くよ、って読みながら何度思ったか。
全く共感できなかったけど、それは私が100%好きの恋愛を何年もしてないからかな、とも思った。
恋愛は嗜好品。仕事、生活ありきの恋愛。っていうスタンスだからかな。だけど玲子にとっての恋愛は、26歳から5年間も付き合って、結婚もすると思っていての恋愛はもう恋愛じゃなくて生活だったのかな。だからこそ仕事、生活とのバランスがとれなくなって、とんでもない行動に走ってしまったのかな。
恋愛に対するスタンスが私と全く違う人が読んだら、もっと共感できるのかも。
Posted by ブクログ
仕事と恋愛について深く考えさせられた。
耕一郎が明確な理由がなく別れたいとなっていて、
もし自分がこんなのと言われたら納得が出来ないなと思った。
玲子は少し私も似た部分があるなと感じた。
他人からどう思われるのかすごくに気にしていて
プライドが高くて、なんだか見ていて息苦しかった。
周りの女性もなんだかんだ他人の不幸が好きだったりして、あーこんな女性になりたくないと思った。
部屋に入ったりしている所は流石にやりすぎだと思った。
別に耕一郎が好きなんじゃなくて、自分の人生の計画を壊して幸せになろうとしてるのが許せないという執着で法を犯すようなことをしていて少しありえないなと思ってしまった
Posted by ブクログ
“失恋するとはver 恐怖”
31歳、恋も仕事も順調だった怜子は、5年付き合い結婚する予定だった耕一郎から別れを切り出される。別れを受け入れられない怜子は、苦しみ、もがき続ける。体調も落ち着かず、仕事にも影響する。人生設計通りだった彼女の人生が大きく変わるとき、彼女の行動は予想できなくなる。彼女の行動は理解しがたいものだが、彼女に自分を重ねないことができるだろうか。失恋からの恋愛小説。
普通の恋愛小説を読もう、と思ってこの本を選んだ。
おいおい、全く普通じゃないではないか。
怜子の行動はホラーで、夜中に読んでてちょっと怖かったよ。
彼女の行動は怖くて、私には理解できないけど、
自分が同じ行動をしない自信はない。
付き合っている時は思わない、別れることになって初めて思う別れたくなさ。
失ってはじめて気づくシステム、やめないか。
何度同じ失敗を繰り返すんだよ、人間。
同じことを過去にも書いたことがあると思う。
最近、とても思うことがある。
「敵はつくるもんじゃない」
この小説でいえば、もし自分の彼女がこうなってしまったら、
こうなってしまうような別れ方をしたら。
傷を受けるのは自分。
15年前にかかれたとは思えない。
時代が変わって大きく変わるのが価値観。
前までは当たり前だったことが疑われてくる。
時代交代のはざまで苦しんでいるように思えた。
これが今の時代であれば、もう少し結婚という選択肢の価値が落ち、仕事にシフトできたのではないかとか。
「自分はたぶん本当の苦しみが。別れることより、別れた後にあるということをまだ知らなかったのだろう」
私は別れた後の本当の苦しみをまだ知らない。
一生知らずに生きていくのか、それとも。。
Posted by ブクログ
★時間をかけて、考えるって、やっぱり必要だもの。ちゃんと苦しんだり、傷ついておかなければいけない時というものがあると思う。
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生き方の違いとかどこでそういうことを感じてどんなふうに心がかわっていくんだろう...。学生は心が揺らぎやすいってきくけど、この本を読む限り、動きまくっているのは大人の方。将来もしかしたらこんなこともあるのかなって思ってしまった...苦笑
Posted by ブクログ
5年間付き合っていた彼氏に振られた主人公がショックでメンタルボロボロになる話。
混乱した主人公の心理状態の描写が殆どで突飛なことは起きないのになぜか面白い。
性別も違うしこんな経験もないけど、思考がグルグル回って躁鬱状態になる感じがリアルで少し共感できる。
Posted by ブクログ
働く女性にとって結婚とキャリアどちらを取るのかという問題はまだまだ難しい。
男女平等と言ってもやはり妊娠、出産は女性にしかできないことで、それによって現場から何ヶ月も離れることはどうしようもない。
どれだけ懸命に働いてキャリアを築き上げても、会社にとって代わりのきく存在ならばこうも簡単に捨てられてしまうのだなと感じた。
玲子が耕一郎と奥さんの家に不法侵入して物を壊していく場面と、玲子にかかり続ける電話は気分が悪かった。
最後に電話の相手が明らかになり、お互いに「大丈夫、きっとあなたなら立ち直れるわ」と言ったことで、本当に耕一郎に対する気持ちから解放されたように思った。
好きになることに特別な理由がないように、別れたいと思う時も特別な理由がないのかもしれない。
日々の積み重ねでいつのまにか離れてしまう気持ちは本人にとっても、きっとどうにもできない。
恋愛が始まる時はお互いの気持ちが揃う必要があるのに、別れる時は片方の気持ちが置いてきぼりにされるのが世の常なのだなぁ。