あらすじ
「まったく、人間観察(リハビリ)も一苦労だよ」 自分は情報屋である。そんな事を嘯く、一人の男がいた。ただ、本当に『情報屋』と呼ぶべき生業をしているのかどうかはさておき、彼が数多の情報を手にする力を持っている事だけは確かである。 彼は決して正義の味方などではなく、さりとて悪の手先というわけでもない。自分がないのではない。ただ、彼は平等なだけだった。己の欲望に、果てしなく素直なだけだった。 『人間』。そんな単語のすべてにくるまれた有象無象の玉石達を、彼はひたすらに愛し続ける。 彼はただ、人を愛しているだけなのだ。たとえその結果、愛する人間を壊す事になったとしても。情報屋は、壊れてしまった人間も平等に愛でる事ができるのだから──。
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Posted by ブクログ
本編以降の臨也の話。
静雄との死闘のあと、体はぼろぼろになったが作者曰く「池袋という呪縛から解き放たれた」臨也がリハビリと称してやりたい放題やってる。
とはいえ、車椅子であるという設定が心憎い。
呪縛から解き放たれたとはいえ、肉体は縛られている。だからこそ、彼は人を使う。
池袋では、<情報>を使っていたけれど、ここでは明確に<人>を使っている。そして<人>は、誘蛾灯の誘惑に抗えないように臨也のもとに集まってしまう。
結局のところ、臨也の魅力とは何なのか、という点を追及しようとして、別次元に飛ばされた。そういう物語なのだと思う。
池袋の面々が臨也について語ってる幕間が、味わい深かった。
うん。ドタチンが一番、本質がわかっているよね。
ともあれ、人の中にある破壊衝動というか、破滅を求める心というか、落日を愛でる哀惜を、きれいに束ねてしまう臨也は歪み切っているけれど、確かに人間を愛しているのだろう。
やっぱり、親の顔が見てみたいよww
Posted by ブクログ
成田さんのサービス精神…好きだ!
本編での「池袋という枷を解かれた」姿も楽しかったし、間章の「折原臨也という男」がちょっと素敵すぎましたね、ええ。
あとがきにある「ねっとりしたやつ」読みたかったなあ……。
Posted by ブクログ
電撃文庫 超感謝フェア2016の応募したくて買った、
6冊のライトノベルの一つ。
折原臨也とソゾロ老人の活躍譚。
情報のみで周囲を混乱に落としてその紛争を楽しむ。
デュラララ本編読みたくなった。