【感想・ネタバレ】山怪 山人が語る不思議な話のレビュー

あらすじ

著者の田中康弘氏が、交流のある秋田・阿仁のマタギたちや、各地の猟師、山で働き暮らす人びとから、実話として聞いた山の奇妙で怖ろしい体験談を多数収録。
話者が自分で経験したこととして語る物語は、リアリティがあり、かつとらえどころのない山の裏側の世界を垣間見させてくれる。
山の怪談。 現代版遠野物語。

目次
序文
I 阿仁マタギの山
狐火があふれる地/なぜか全裸で/楽しい夜店/生臭いものが好き/狐の復讐/見える人と見えない人/狸は音だけで満足する/消えた青い池/人魂、狐火、勝新太郎/親友の気配/辿り着かない道/蛇と山の不思議な関係/汚れた御札/マタギの臨死体験/叫ぶ者/白銀の怪物

II 異界への扉
狐と神隠し/不死身の白鹿/来たのは誰だ/もう一人いる/
道の向こうに/響き渡る絶叫/僕はここにいる/謎の山盛りご飯/山塊に蠢くもの/鶴岡市朝日地区/出羽三山/鷹匠の体験/奈良県山中・吉野町/ツチノコは跳び跳ねる/足の無い人/只見町/山から出られない/行者の忠告

III タマシイとの邂逅
帰らない人/死者の微笑み/迎えに来る者/ナビの策略/椎葉村にて/テントの周りには/宮城県七が宿町/なぜか左右が逆になる/不気味な訪問者/奈良県天川村/帰ってくる人/固まる爺婆/お寺とタマシイ/飛ぶ女/帰ってくる大蛇/呼ぶ人、来る人/狐憑き/真夜中の石臼/狐火になった男

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Posted by ブクログ

ネタバレ

著者が猟師やマタギから実際に体験した「 山の怪異 」を収集した一冊。淡々と語られる事でより一層山の怪異が身近に迫ってくる。読み応え充分な一冊。続編があと二冊出てるので即買い決定!

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2018年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オチのない怖い話、起承転結や因果のはっきりしない怪異譚が大好物なので、楽しくモリモリ読みました。
脳の異常とかで説明できそうな話もあって、そういうのを考えながら読むのも楽しい。
あと現地の語り部たちの雑な解釈がたまらない。「狐の仕業」で一括りにするのも良いし、考えた結果「ヤマドリに夜光虫がついたのが火の玉」となっているのも味がある。
「狐火?ああ、あれは俺なんだよ」というパワーのある発言に出会えたのも最高です。
いいわあ。

再読追記
このシリーズ、「別にオバケを信じていない人にしつこく聞いたら出てきたオチっぽいオチもない不思議な話」感があってすごくすごく大好き。
漁師とかサラリーマンとか警備員とかのバージョンもあったらなあ。
やっぱり山だから良いのかな。

再読追記
やはり良い…狐火の正体がどぶろくの密造に行く人だった話とか特に良い。こういうのが混ざることで全体のリアリティが上がる。
「狐火の噂は知っていたが密造は違法なので言い出せなかった」っていう話。デスヨネー。

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2019年04月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

都会が舞台の怪異本はよくありますが、山を中心とする怪異本は珍しく思います。体験者の証言だけでなく、考えも掲載されているので、怪異を信じない人が、それらしい理由を述べているのも面白かったです。

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2019年12月15日

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