あらすじ
【ミニマリスト宣言!!】
持ちモノを自分に必要な最小限にする「ミニマリスト」という生き方。
ぼくはモノを減らすことで何もかもが変わり、なぜか毎日「幸せ」を感じられるまでになってしまった。
誰かと比べてばかりいて、みじめだった。将来への不安で、ずっと停滞していた自分が動きはじめた。
最小限にしたからこそ、見えてくる本当の豊かさ。モノが少ない幸せがあることを知った。 モノも情報もあまりに複雑化した現代。
そのノイズに阻まれて、本当に自分に何が必要なのか、何を大事にしたいのかさえわかりにくくなっている。
できるだけ多くのモノを手に入れるのが唯一の正解だった時代はもう終わった。
それがほんとうの「幸せ」にはつながらないことをなんとなくみんなが気づき始めている。
生き方にはもっと自由な選択肢があっていいはず。
他人の目線ばかり気にした世界から、自分の声に耳を澄ませてみること。
断捨離からミニマリストへ。
終わりのないモノへの追求から一度思いっきり距離をとってみること。
これはもう一度「幸せ」について考え始めることに他ならない。
【巻頭カラー】
ミニマリストの部屋公開×4
世界一周可能な、バックパックの中身公開!!
【第1章】
なぜ今、ミニマリストが生まれたのか?
【第2章】
なぜ、モノをこんなに増やしてしまったのか?
【第3章】
モノを捨てる方法最終リスト55!!
さらに捨てたい人へ追加リスト15!!
&「捨てたい病」への処方箋
【第4章】
モノを捨て、ぼくが変わった12のこと
・時間ができる
・生活が楽しめる
・自由と解放感を感じられる
・人と比べなくなる
・人の目線を恐れなくなる
・行動的になれる
・集中力が高まる。自己に徹する
・節約だってできる。エコにもなる
・健康になれる。安全である
・人との関係が変わる
・今、ここを味わえる
・感謝できる
【第5章】
幸せに「なる」のではなく「感じる」
著者略歴
佐々木典士(ささきふみお)
編集者/中道ミニマリスト
1979年生まれ。香川県出身。早稲田大学教育学部卒。
出版社のみを志望し、3年間就活をする。
学研『BOMB』編集部、INFASパブリケーションズ『STUDIO VOICE』編集部を経て、現在はワニブックスに勤務。すべてを保存し、何も捨てられない汚部屋出身。2010年頃から、身のまわりのモノを手放し始める。2014年クリエイティブディレクターの沼畑直樹とともに、ミニマリズムについて記すサイト『ミニマル&イズム less is future』を開設。本書が初の著書。
「ミニマル&イズム less is future」 minimalism.jp
Twitterミニマル&イズム
@minimalandism
Mail
nothing@minimalism.jp
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手段としてのミニマリズム
モノを減らして、身軽に生きよう!、という主旨の本は既に世にある。この本はモノがいかにしてヒトの主人となり得るか、そしてそうならないための手段としてのミニマリズムを提唱している。ミニマリズムを実践して幸せを感じたい、と考えている人のバイブルになるだろう。
Posted by ブクログ
『ぼくたちに、もうモノは必要ない。断捨離からミニマリスト』は、現代社会に溢れるモノと情報の中で、本当に大切なものは何かを問い直す一冊です。
佐々木典士さんは、ミニマリストとは「本当に自分に必要なモノがわかっている人」であり、大事なものを大事にするために、逆に大事でないモノを「減らす」―つまり、集中すべき対象を明確にするためのプロセスだと説いています。
まず、著者は「お酒は幸福ではなく、不幸の一時停止」という言葉を引用し、私たちが一時の快楽に流されることの虚しさを鋭く指摘します。
これは、日常生活の中で必要以上のモノやサービスに依存し、真の豊かさを見失ってしまう現代人への警鐘とも取れます。
また、ミニマリストが生まれる背景として、増えすぎた情報とモノ、そしてモノを持たずに済むサービスの発展、さらには東日本大震災など、社会的な変化が挙げられています。
これらの要因が、私たちに「店を倉庫だと考える」という新たな発想を促し、不要なストックを見直すきっかけとなるのです。
実際に、開発にかけた労力やお金といったサンク・コストの存在も、捨てる勇気を持つことの大切さを教えてくれます。
さらに、著者は「ジャムの法則」を例に、選択肢が多すぎると逆に満足度が下がるという心理現象にも触れ、適切な制限が創造性や満足感を生むことを示しています。
これは、何もしていない「ぼんやり」した時間に働く脳の「デフォルト・モード・ネットワーク」の存在とも重なり、意識的な思考から解放された瞬間に本来の自分が見えてくるというメッセージに通じています。
また、中崎さんの『持たない男』からの引用は、過去の思い出や記録は物として捨てても、心の中には自然に残るものであり、本当に大切なのは必要な人生の記憶だけだという視点を提供してくれます。
これにより、過去にとらわれず、今ここにある大事なものだけに目を向ける生き方の美しさが際立ちます。
『365日のシンプルライフ』というドキュメンタリー映画の紹介も印象的で、実際のミニマリストの生活がどれほど豊かで意味深いものかを具体的に感じさせます。
結果として、私たちは日々の暮らしの中で、無駄なモノを手放し、大切なものに集中することの価値を再認識するのです。
総じて、この書籍は現代人に対する強いメッセージです。
多くのモノに囲まれた生活の中で、必要なものと不要なものを見極め、本当に大切なものに心のスペースを割く――それこそが、豊かな人生への第一歩であると教えてくれます。私自身、この本を読み進める中で、改めて自分の生活を見直し、大切なものに焦点を当てる大切さを痛感しました。
Posted by ブクログ
【モノと冷静に向き合う】
何を持つかじゃなくて何をどうやって手放せるか、に価値を感じている中で読んだので、多くの点で共感できた。
はじめの方は、ミニマリストとか、それがブームになる現代社会とか、背景的なことが述べられていて、考えさせられた。
そして、「モノを捨てる方法最終リスト55」と、「さらに捨てたい人へ追加リスト15」。モノに対する視点から、具体的なアドバイスまで、いろいろ著者の経験から書かれていた。
なんで持っているのか、っていう本質部分を考えると、
役に立つ立たないじゃなくて、
何かしらの愛着や、
自己主張、
過去への執着、
手放したいものばかりだったりするのかもしれないなー。
・・・
モノが多すぎると、人もモノとして見てしまう、というのは少し衝撃的だけれど、
先日読んだ本でも、自分も含めて、人間を変化するものとして認識することができなくなってきている、ということ。
私たちはモノにおぼれ、有機物との付き合い方を忘れてしまうのなら、本当にモノは持つべきではないかもしれない。金にその材以上の価値を感じ、狂ってしまうように、モノについても冷静に考え直そう。
手放すべきは固形物だけではないけれど、
まずモノから始めるのが一番簡単だし、視覚の影響力の強さを考えると、本当に必要だと思った。