【感想・ネタバレ】下読み男子と投稿女子 ~優しい空が見た、内気な海の話。のレビュー

あらすじ

平凡な高校生の青は、実はラノベ新人賞の下読みのエキスパートだ。そんな彼は、ある日応募原稿の中に、同じクラスの氷ノ宮氷雪の作品を見つける。"氷の淑女"と呼ばれる孤高の少女が、フォント変えや顔文字だらけのラノベを書いて投稿している!? 驚く青だが、その後ひょんなことから彼女の投稿作にアドバイスをすることに。評価シートに傷つく氷雪をあたたかく導き、世界観、キャラ設定、プロットと、順調に進んでいくが……。爽やかな青春創作ストーリー!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この人の読み切りは、ラノベではなくて、少女小説である。それも創設された頃のコバルト文庫のような、少女漫画をそのまま活字にしたような。
つーか、美月たんがほんとうに書きたいのは、そういうお話なのだろう。
…もう死に絶えたという噂も…

むしろ、そんな思いは、アラサーフォー女子向けの作品にちりばめられてる気がする。

モジモジした2人の関係「いいかげん、くっつけ!」と周りが思ってるのに、ぐずぐずとしてるカップルはもう絶滅してしまったのかなぁ。

私も伏線がしっかり回収されるお話は大好きだ。しかし、伏線とバレないように、しかも読者にしっかり覚えさせる伏線をはるように!と明言して、しかも、ホントにその通りの伏線がしいてありました。流石、プロの作家です。

しかし、なぜ金網越し??

絶対この人、三浦しをんにも、柚木麻子にも、有川浩にも負けない才能だと思います。是非「表舞台」に出てきて欲しい。

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2015年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 ラノベの下読みをする男子高生「青」と、周囲に内緒でラノベを書いている女子高生「氷雪」の2人が主人公。ひょんなことから氷雪のラノベ執筆を手伝うことになった青は、色々あって感情を表に出せない氷雪と関わってゆくなかで、彼女の心を溶かしてゆく。そんな中で困難が立ちはだかって・・・という、登場人物が少なく、かつ非常に素直な青春恋愛小説。

 今作が抱える問題は家庭の不和によるものであり、コミュニケーション不足による考えの行き違いがネックとなっている。以下、大幅に脱線する。

 なんというか、家の外を巻き込めば前進する可能性のある問題を、当事者で解決なんてできもしないのに家の外に持ち出そうとせず自力で解決しようとする傾向……フィクションに限らず身内や周囲でも聞くのだが、これどうにかならないんだろうか。
 家で問題が起きてるのが恥ずかしいとかあるんだろうが、そうした支援が得られない家庭というのは本当に不幸だし、家庭という枠組みの尊さと同時に、脆さを社会全体が意識すべきだよなと思う。子育て失敗したから今度はもっと厳しくとかじゃなくて、第三者へ話聞いてみるとかしないと、プライドとかはあるんだろうけどそれはあなたのエゴだろうと。善意でやっているとしても、むしろ善意で動いている時が一番内省的な視点を欠きうるだろうと。
 最近は子育てを終えた親達がうまくいっていないみたいな話をちらほら聞くので、結構思うところはあった。

 作品に戻る。
 大きな特徴はやはり主人公がラノベの下読みをやっているという点であり、これには著者自身による下読みの経験が反映されているようだ。あらゆる物語を慈しむという主人公や著者の姿勢は、文学少女シリーズにも色濃く見られる。
 読み手以上に、書き手を強く意識した小説だなと感じた。作家デビューしたいという動機以外にも、例えば氷雪のような切実な想い(作家志望も切実だろうがそれはそれとして)を作品に託している者もいるのだろう。
 だが、下読みというジャッジを前にして、書かれた動機は必ずしも判断には関係してこない。面白いものは面白い、つまらないものはつまらない。商品として世に出そうとする時点でそれは紛れもなく商売としてのシビアな世界に足を踏み込むことだ。評価シートにだって人件費がかかる。評価を得られない作品に対しぞんざいな評価シートを叩きつけられたところで文句は言えないし、どんな評価をするかはあくまで評価者の決めることだ。優しいアドバイスばかり書く義理はない。筆者によるあとがきはそうした事情を酌んだものだろう。
 だからこそ、物語を描く全ての人に向けて著者が届けようとしたエールが、この小説なのかもしれない。

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2019年01月07日

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ライトノベルの賞の下読みをしている主人公が、ひょんなことからクラスでとっつきにくいが人気のある女子生徒の作品を見つけ、その女子生徒空ラノベの書き方のアドバイスを求められるあらすじ。この人の作品を見て思うのは、どの自分の作品の登場人物にも対して「親しみ」を持ちながら作品を書いているという点。ホントに小説を書くことが好きなんだなとどの作品(3つしか読んでいませんが)を読んでもそう思う。体調を崩していることをあとがきで述べているけど、色々な作品をもっと読みたい作家の一人でもあるなと読みながら思った。

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2017年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろかった~~~~~~
野村さんの本は文学少女(の1巻)とヒカルシリーズ(の1巻)しか読んだことないけど、
どっちも続きが読みたくなるくらい面白かった(でも読めてない)ので、けっこう好きなんだな

おすすめして貸してくれた男の子ー!ありがとう面白かったよ!

最初はなんかくさい?というか大げさというかチープかんがあってあんまりおもしろくないかもーと思ってよんだけど、
王道っちゃ王道?な恋愛だけど

青くんがさわやかよい子で、広い心で、キラキラしてて純粋でとてもよかった
女の子(もう名前覚えてないw)も、ありきたりな気はしなくもないキャラだけどギャップ萌えが、不器用な感じがとってもかわいかったー
かわいいかわいい

おじさんいわくの、批判ばかりするようになるとか、なんでも新鮮に感じなくなるとか、面白いと思えなくなるとか、
そういうのが経験というか年齢というか
そういうのはたとえばわたしは映画とかで感じちゃってるけど、
まだまだ本は楽しく読めるし(一生楽しく読みたいな)ラノベも(だめなのもあるけど)イケるし
アニメも(だめなのもあるけど)面白く見れるし

まだ大丈夫かな~~~という感じ
でもなんかわかる!って思った

大人になるってことなの・・かな??

でも最近「精神年齢低いよねーー」って言われて(自覚はしてる)ちょっと、やばいかな、って思ったので
フクザツ

このキャラやテンションや立ち居振る舞いやファッションやおそ松クラスタっぷり(これはどうなんだろうw)はアラサーではまずいのかもしれない・・

でも年齢じゃない!その人に合ってればOK
と思っておそTを着こなしている(アリだねって言われたし!違和感ないって言われたし!むしろ可愛いねって言われるしー!)けど
イタイね~とも言われたから・・
でも好きだから気にしない!
年齢なのか!どうなのか!

関係ないことをいっぱい書いてしまった
今日はなんがか関係ないことをいっぱい書いてしまうテンションテンション!!

最後の青くんの小説のコメントがなんかじーーんとしてちょっとうるっときてしまった

いい小説でした!

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2016年06月24日

ネタバレ 購入済み

とっても面白かった!

最初は最近よくある仕事の裏側!的な話かと思ったのですが、読んでいくにつれて氷雪の可愛さに惚れ込み、おばあさんとの和解のシーンではとても心が和みました。こういう親視点のツンデレ大好きです。(`・ω・´)キリッ
もう少し氷雪のデレの機微が行動などで見れたらもっと氷雪が好きになっちゃうかもです!
ではでは、この続きがあったらなんて願望を垂れ流しながら次巻を待ってます。

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2015年09月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

野村美月の新刊が評判良いと聞いたので。
ラノベ作家ラノベは最近多いなあ・・・と思ったけど、この本はそれに「下読み」の立場を入れてきて、その視点から内容への助言をしていく構造。
文学少女の二人と似ているようで実は違う・・・ってのはあとがきにあるのでさておき、この下読み経験が著者本人のものだってのは知らなかった。
そんなに下読み好きな現役作家さんがいたとは。




主人公の、なんでも面白い、って態度に対しておじさんが見せてた切なげな様子の描写が、ミスリーディングになってたのが好き。
そりゃ、創作者としてなんだって好き=特別じゃない、みたいな意味にとって切なそうにしてると思うじゃないか・・・まさか自分が失ってしまったなんでも面白がれることへの羨みだっっとは・・・

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2015年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いつかは読んでみたい作家様のおひとりで、今回ライトノベルの書き方がテーマということもあり、以前に読んだ「小説の神様」に近いかもしれないと思い手に取りました。

結果的には自分が求めていたものとは違っていましたが、下読みを扱った小説は読んだことがなかったので参考になりました。

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2017年02月05日

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