【感想・ネタバレ】漂流郵便局 お母さんへ 届け先のわからない手紙、預かりますのレビュー

あらすじ

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胸にしみる、届けられない母への手紙。

「亡くなったお母さんへ 今だから言える たくさんのありがとう」
漂流郵便局に届いた第一通目の手紙は、こう綴られていました。切実な筆跡で、一輪の赤いカーネーションの絵を添えて。

漂流郵便局はもともと2013年の瀬戸内国際芸術祭の出展作品として、
瀬戸内の粟島にある古い郵便局舎を蘇らせたアートプロジェクトでした。

「こちらは、届け先のわからない手紙を受け付ける郵便局です。
いつか所在不明の存在に届くまで、手紙を漂わせてお預かりします。」
というコンセプトが話題を呼んで、
開局7年目の今、預かる手紙は4万通に迫ります。

いつの間にか、漂流郵便局はアート作品から、私たちの心の漂着を許してくれる特別な場所へと変貌してきました。

本書は『漂流郵便局 届け先のわからない手紙、預かります』(2015年初版)に続く書籍です。
開局以来続々と届くお母さんあて、お母さんからの手紙を収録しています。

文面から伝わる愛、感謝、後悔、反省、勇気、希望……。
かけがえのないひとへの想いが深く温かく胸にしみる一冊です。

※巻末に〈本書限定オリジナルはがき〉は電子版には付きません。

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Posted by ブクログ

瀬戸内芸術祭の作品のひとつである、漂流郵便局に届いたお手紙紹介シリーズの第二弾。涙なしには読めない。作者のあとがき内の、届け先のわからない手紙を送るということの儀式性の話がとてもよかった。

「それはまるで自分の祈りかたを見つけるための通過儀礼のようにも感じられるのです」「大切なのは意思疎通そのものではなく、意思疎通を図ろうとする、その気持ちにあるのではないでしょうか」「心に重さはないのにもかからわらず、手紙というかたちをたどることで、床をも抜かす力になったのです」

わたしが生まれ育った瀬戸内海。そのなかの小さな島に、平等に想いを受け取ってくれる郵便局があること、そこが誰かが抱えているいろいろな想いを受け止め、癒しの過程になっていることがなんだかとても嬉しい。コロナがおさまったら、またいきたい。

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2020年07月19日

Posted by ブクログ

久しぶりの漂流郵便局。まだ頑張ってらっしゃったんだ。
届け先のわからない手紙。
今回はお母さんへという内容。
様々な方たちのお母さんへの気持ち。
面と向かって言えなかったままだったりしても、みんな有難いと思ってるっていう気持ちが嬉しい。

私はどうなのかな?と考える。複雑な家庭環境だったから正直そういう気持ちが薄いのは確か。
だから余計羨ましいのかもしれない。

いろんな人に感謝の気持ちはあるけれど、私はどうなのか・・・
私が今漂流郵便局に亡き人に書くとしたら、関係ないけどあの俳優さんかな。
死んじゃダメだよ。

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2020年07月21日

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