あらすじ
天才的な頭脳を持ち13歳にして独房に収監される犯罪者、ローレン・ディルーカ。ある日、奇妙な殺人事件の謎解きを依頼され……(「独房の探偵」)。平賀&ロベルトが極秘レシピ再現に奮闘!?(「魔女のスープ」)
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Posted by ブクログ
「シンフォニア 天使の囁き」
平賀の弟・良太が主人公の短編。良太の施設での生活模様を中心に彼の特殊な性質なども描かれ、やっと彼の人となりが書かれた気がする。そして、夢の中と手記によって巡り会えた聖ヨゼフ。さらに聖ヨゼフと強いつながりがあったロベルトとの出逢い。また、来てほしいという所で、悪の総本山・ジュリア司祭も良太を治療してくれる医師として登場!良太を中心としてここまでの登場人物がみんなつながった感じがし、面白い短編だった。
「ペテロの椅子、天国の鍵」
2度目の短編集としての登場・サウロ司教の話。サウロ司教と教皇の問答が描かれており、バチカンとして“悪”と戦う姿勢がはっきりと示しだされた。この話もそうだが、今回の短編は次回以降の長編にも活かされそうな話ばかりで楽しみが増えた。
「魔女のスープ」
ロベルトが発見した怪しげなスープのレシピを平賀や協力者のエリーナと共に再現する話。どうでもいいと思ってしまうスープの再現のために三人が一所懸命に奮闘するところが箸休めの話みたいなかんじになっており、良かった。
「独房の探偵」
ローレンが主人公の短編。この設定のままスピンオフがたくさんできてしまうじゃんと思えるほど完成度の高いミステリーだった。また、バチカンシリーズにはお決まりのオカルト系の話が無く、純粋なミステリーになっており、それが逆に新鮮で面白かった。そして、表紙のローレンが可愛かった!笑
Posted by ブクログ
短編集。平賀の弟視点の話がファンタジックだが、その中に出てくる兄弟と何が幸福か説教に、なるほど現代の説教はこういう風に行うのかなと感心した。
魔女のスープの平賀の恰好がエクセレント。平賀の常識に囚われないぶっとんでるところが面白いし、人が死なない日常話は気楽に読めて楽しい。
ローレン視点の話はひたすら、ローレン……、と心で叫びながら読んでいた。このキャラ付けのローレンと平賀の間でどういう心の交流があったかなかったかが大変気になるので、早く本編に出てきてほしい。どうしてもローレンにも人の心の動きや一般的な幸せを期待してしまうが、本編でどういう結末や成長が見られるのか。
Posted by ブクログ
短編集第二弾。
「シンフォニア」
途中まで良太くんの話だ嬉しい!だったり、前作同様にヨゼフの話は涙腺緩みそうになったり、しんみりしつつもゆったり読んでましたが、ジュリア司祭のおかげで全然落ち着けなくなりました。これが今後にどう絡むのか楽しみ半分、不安半分。
「ペテロの椅子、天国の鍵」
不穏でした。本編の裏側が知れるのは良かった。短編はサウロ大司教の人柄がわかって嬉しい。
「魔女のスープ」
エリーナさんがノリの良い人で気に入りました。素数を数える平賀さん想像してシュール過ぎて笑った。「ペテロの椅子、天国の鍵」の後だったのでホッとできる話でした。
「独房の探偵」
ローレンが安楽椅子探偵やるの嬉しすぎる!とローレン好きには嬉しい話でした。貴重な女性キャラクターだ!と思ったらボクっこで驚き。今回はちゃんとミステリしているような(笑)
Posted by ブクログ
魔女のスープがまさか味噌汁もどきだったとは。
確かに日本人以外が初めて味噌汁見ると、何この茶色いスープ。。。って思うだろうなあ。
ローレンのメガネがハイテクだったり、
ボクっこ女性が出てきたり、
短編集ならではの面白さでした。
それでも最初のシンフォニアは別格の感動があります。
アニメで話は知っていたけれど、原作の方が深い。
これだけでも読む価値がある話です。
Posted by ブクログ
シンフォニア 天使の囁き…(平賀の弟・良太の意外な人物との縁を描く。)
ペテロの椅子、天国の鍵…(サウロ大司教と現法王の会話、法王辞任の真実みたいなお話。)
魔女のスープ…(平賀とロベルトがあやしげなレシピ再現に奮闘する。)
独房の探偵…(血も流れず凶器もない密室殺人の謎に気まぐれに助言を与えるローレン。)
Posted by ブクログ
4つの短編から。
平賀神父の弟良太のお話。
彼の体験は奇跡なのか科学なのか。。。
なかなかに強烈な体験だけれど
ロベルトの友人の日記でそこら辺は吹っ飛んでしまったが。
そういえば何故彼らは名字呼びと名前呼びと違う呼び合いなのだろう?
この友人の事があるからだろうか??
アニメエンディングで栞が映っててっきりジュリア関連グッズかと思ってしまった。。。
サウロ神父と前法王との会話。
バチカンに関してフィクションだと信じたい。。。
魔女についての文献から実際にスープのレシピ再現。
天才=変人さが表れているエピソード。
ラストのオチが科学的であったが、よく飲めるな。。。
ローレンの背景について知り、独房での暮らしを垣間見ることが出来る。
何故あのタイミングで脱獄したのか。。
理由は次回作等で明らかになるのだろうか??
Posted by ブクログ
シリーズ2冊目の短篇集。
1話目は平賀の弟・良太、2話目はサウロ大司教と法王、4話目はローレンと、4篇中、3篇は主人公コンビ以外が主役の話でした。
1、2話はシリーズ全体を通しての謎に関わる話で、3、4話はミステリー要素高めの完全なるスピンオフといった印象です。といっても、1、2話も絶対に読まなければならないというほどストーリー的に重要な話ではありません。勿論、今までのシリーズを読んでいる読者には楽しめる内容だと思います。3話目はいつもの奇跡調査のテイストに近くややコミカルな話で、4話目は表題作のタイトルからもわかるように、安楽椅子探偵の本格ミステリーです。なかなか読み応えがありました。
個人的には、長篇よりも短篇の方が冗長さがなくて面白いような気がしているので、3冊目の短篇集の刊行も期待したいところです。
追記:1話目は、イタリアに詳しい方と、「ジョジョの奇妙な冒険Parte5 黄金の風」を読んだ事のある方は、図らずしも物語のオチを察してしまうものがあるかもしれません。
Posted by ブクログ
このシリーズの短編集、読みやすくて好きですねぇ。話も宗教視点だったり魔術視点だったり蘊蓄語りだったり推理物メインだったりとバリエーション豊富ですし、これまでほとんど人物像が描かれていなかった良太を筆頭に、平賀&ロベルト以外の人物も掘り下げられていて新鮮でした。
お気に入りは「魔女のスープ」。このシリーズならではのとんでもクッキングで、やっていることは不気味なのに終始呑気な雰囲気が漂っているし、ゴーグル装着で乗り込んできちゃう平賀も絶好調で大好きです(笑) 二人に普通に馴染んでしまっているエリーナさん、ポジティブな良いキャラしてるので、このままレギュラー化してしまえばいいのに(笑)
いわゆる揺り椅子探偵としてポジションを確立したローレンさん(くん?)も好きですが、事件そのものにだいぶ無理があって少々残念。
Posted by ブクログ
バチカン奇跡調査官シリーズ番外編その2。
表題作の「独房の探偵」は、ローレンが遺憾なく中2感を出している。マスター…平賀、早く友達になってやれ、という感じ。「ぺテロの椅子、天国の鍵」はサウロと前法王の心の交流。「魔女のスープ」は珍しくロベルトの方が突っ走っている。ペロリ、これは味噌。「シンフォニア、天使の囁き」は、死を覚悟する良太と希望の光。ロベルトと良太の出会いは、神の奇跡。
シンフォニアは…
アニメ化されたのでシリーズを集めて読んでいます。
シンフォニアは、おそらく近い将来アニメ化されるでしょうね。
アニメ四話のラストで良太が持っていた金の栞が挟まった黒い薄い冊子の謎が読みたい人は、この本を買うべきです。
公式ホームページでも良太は金の栞をもっているのは、このシンフォニアからきているのでしょうね。
独房の探偵大好きです。
フィオナとアメデオとローレンの三人組での事件解決。
フィオナは本当にローレンを神様のように慕っていますね。
ローレンはフィオナの精神科医としての腕を認めているけど…逆にいえば、フィオナは精神科医的にローレンをどのように見ているのだろう…と気になりました。
ローレンへの崇拝フィルターを取り除いた状態で、フィオナのプロとしてのローレンの人格というものが見てみたいと思いました。