あらすじ
「私の言葉の意味はこの身体で知ればいい」 負傷した異国の男、コーネリウスの手当てをするお針子のフラウ。互いに惹かれ合うも、傷が癒えた彼は国に帰ることに。健気に見送るフラウを情熱的に求めるコーネリウス。「お前の身体に他の男が触れるなど許せない」愛する人に抱かれ、言いしれぬ悦びを覚えた一夜。その想い出とともに一人で生きようとする彼女の元に、母を捨てた国王から使者が訪れる。フラウを王女に迎えるというが、それは隣国の王と結婚させるためで――!?
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見解の相違って難しい
ということをしみじみ感じたお話。
山の中ですげー理解し合ったんじゃなかったの!?とびっくりする展開でしたが、王様であるコーネリウスは意外とトリ頭なのではと思う一方でとてもいい王なのだとラストには思わせてくれてよかったです。
一途な人々が切り拓く未来はなんと魅力的なのかと思い、とってもおもしろかったです。
Posted by ブクログ
やっぱり火崎勇さんの作品は、あんまりハズレがないなあ。
イラストも好きな池上紗京さんだし。
お針子のフラウは天涯孤独な身の上ですが、実は現王の庶子という設定。
これがたぶんあとに生きるんだろうなぁって、予想通りの展開でしたが、フラウとコーネリウスが再会したところから、雲行きが怪しくなっちゃいました。
山でのシーンは、貧乏なお針子の生活感とフラウの賢さが出てて、コーネリウスは身分は高そうですけど、素性は明らかにされてなく、ただの男と女って感じだったのに、王宮に行ってからのコーネリウスは、ちょっとダメですね。
コーネリウスはフラウだと知っていたから、あんな話をしてたんだと思いますが、フラウは事情が全然分からないところに、政略結婚だったと言わんばかりの会話を聞かされたら、ちょっと怒りますよね。最初に事情を説明していたら、違っていたのになぁって。
そこからはすれ違いが続き、コーネリウスが自重したのをフラウが勘違いしたり、コーネリウスの妹姫のリンディアの恋を応援しているフラウの言動をコーネリウスが勘違いし、お互いに他に好きな人がいると思い込んじゃって、どうなることかと思いました。
最後は、別れたときのシャツのボタン。
これで誤解が解け、仲直り。
リンディアも好きな人と一緒になれるようで、なによりです。
性格の良いヒロイン
この作者さんのヒロインは、私が知る限り、どれも性格がよいのですが、この作品のヒロインもとても性格がよかったです。
王様と再会してからの王とヒロインのすれ違いは、わかるような気がするものの、ちょっと無理があるように感じました。
☆3.2
傷ついたヒーローをヒロインが世話をする。よくある設定です。前半の傷の手当を甲斐甲斐しくするヒロインは可愛らしいく、好感持てました。しかし後半の二人は刺々しくなんだかなーって感じでした。
王が単独で行動っていうのも解せないです。3週間も国開けたら、大規模な捜索が始まりそうだ。設定の甘さが珍しく目立った。