あらすじ
アニーが初めてその電話を受けたのは、ある深夜のことだった。「覚えているかい?」深みのある男らしい声。いったい誰?だが相手はそれ以上何も話さず、電話は切れた。奇妙な電話はその日からやむことなく続き、アニーは不安にかられた。彼女は11歳で最愛の父を亡くしたあと、継父から邪険に扱われ、実母からも疎まれて、ずっと孤独な人生を送ってきた。今ようやく努力が実り、夢の第一歩を踏みだしたばかりなのに……。そして、ついに恐れていた事態が起きる。電話の主マルクがアニーを連れ去り、人里離れた屋敷に軟禁したのだ。マルクは驚くほど魅力的な唇から、信じがたい話を語り始めた。
■時代を超えて繰り返される男女の不思議な縁を、シャーロット・ラムが情感たっぷりに描きます。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
スピード感のある話の展開。甘美な陶酔に誘うストーリー。まさかの奇想天外。読んでいくうちに胸キュンが何度も起こる官能とファンタジーの世界に虜になった。名作。
Posted by ブクログ
前世で愛し合った二人が、生まれ変わって再び愛し合う。
仏教の輪廻転生を思わせる内容。作者はイギリス出身で、登場人物の名前はもちろん西洋風だが、邦書のようにスッと心に沁みる。翻訳が優れているのだと思う。
ヒロインの感情の描写が良く、とても共感できる。
心温まるひとときを過ごすことができた。
私は妻子があるが、生まれ変わっても再び愛し合おうと言えるような素敵な家庭を作りたいと改めて感じた。
Posted by ブクログ
献本ありがとうございました
ジャーロットラムの中でも異色な所をチョイスで驚きなのだが、ハーレクイン初心者には微妙な感想が多いようですね。
拉致された歌姫が、怯えながらも惹かれ合い、彼の不思議な話を信じるべきか否か、選択を迫られるという物語です。
淡々とした描写ながらも、独特の重厚感のある雰囲気が特徴の作者らしい文章。
彼女が思い出すままに任せ、熱い視線を絡ませながら見守る彼の行動は、読後も考えてしまう読者と作者の関係に近いのかもしれない。
これはこれで良いロマです。
Posted by ブクログ
献本50冊とあったけど、みんな結構当たってるなぁ、なんて。(当たり前だけど)
そしてレスポンス率が高い。
私にとって初めてのハーレクイン小説でした。
初めてはやっぱり印象を大きく左右するな。
他を知らないのでこれがハーレクインなんだという印象。分かったような、分からないような。笑
それにしても主人公達が前世からの因縁で惹かれあう。設定はいいのだけど、「僕達は前世で愛し合っていたんだ」なんて見知らぬ、タイプでもない男性から言われようものなら鳥肌が立ってしまいます。それに加えて軽い拉致監禁状態。本の帯に内容を仄めかすコピーとアニーがマルクに惹かれてしまう点で大目に見れるけど、それがないと中々ホラーになってしまうかも。
私が書くなら、仕事でもプライベートでも何故か腐れ縁で出会ってしまう二人。ウマは合わないのに周囲からは仲がいいと勘違いされてしまう。ぶつかり合いながらも段々と距離が縮まり、そこに友達以上の気持ちが芽生えはじめる。そこらへんで、かつて二人は前世で恋人同士だったと判明。しかし、現世では二人とも男性…さぁ、どうする?!ってこれじゃあ男色になっちゃうな笑
と、まぁ半分冗談は置いといてアニーとマルクの顔は小説を読み終えても想像できなかった。外国では仕草や身体の特徴表現に重きを置いているのだろうか。やたら熱い視線などは書いてあるが、主人公達の表情のレパートリーや、気持ちの変化する様に対する説明は乏しい気がする。外国人にとって美人は美人で、それ以上でも以下でもないと。
日本?なら、まず容姿の形容から入るだろう。
石膏のように通った鼻筋とか、切れ長の瞳、艶やかな唇なんて。その後に美しい形の眉をひそめるとか、憂いをおびた目をするとか表現するのだと思う。
ここに少し文化間の違いを感じた気がして面白かった。
とにかく、主人公たちの顔に常に靄がかかっていたので感情移入はできなかった。ロマンスとしてはハラハラキュンキュン要素も少なかったから可もなく不可もないといった所。
Posted by ブクログ
献本企画でいただきました。
ハーレクイン初体験…というか、
読むことになるとは。。
なんだか照れくさかった。
ところが、けっこう面白かった。
ほとんど2日間で運命を知る急展開には
無理はあったのかもしれないが、
アリーのパニックぶりは現実味があった。
何度も受け入れようとしながら、
次の瞬間には運命に抗わずにはいられない。
そんなアリーの葛藤は、もしかしたら
真実なのかもしれない。
転生輪廻を信じたいと、常日頃から思っていた。
やはり信じたい。