あらすじ
池袋の繁華街。雑居ビルの空き室で、全身20カ所近くを骨折した暴力団組長の死体が見つかった。さらに半グレ集団のOBと不良中国人が同じ手口で殺害される。池袋署の刑事・姫川玲子は、裏社会を恐怖で支配する怪物の存在に気づく――。圧倒的な戦闘力で夜の街を震撼させる連続殺人鬼の正体とその目的とは? 超弩級のスリルと興奮! 大ヒットシリーズ第6弾。
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Posted by ブクログ
ヤクザ絡みが多いと思いつつ今回は半グレ集団や不良中国人を巻き込んだ物語。
誉田さんの物語のテンポの良さと情報量が凄い。
登場人物の名前をここぞという時に出して読者にハッとさせる感じ。予想が当たった時や分かった時の快感。
まさかの菊田結婚はショック。
結婚したのに玲子の事ばかり結局考えまくってる菊田よ。
最後の最後では立てこもり事件に巻き込まれた菊田を玲子が救い、玲子の本音を菊田が聞くという熱い展開。
エピローグてきな菊田、玲子、梓が良かった。菊田と玲子のやり取りを聞いていたであろう梓。これからどうなるんだろうか。
強い正義感故にこうなってしまった木野が切ない。
勝俣ことガンテツは初期よりも毒っけが消えて割と好きな登場人物になってきた。姫川とのやり取りもなんかニヤニヤ。
最後の最後に井岡と國奥。
⚪登場人物
・大迫隆也
刑事課強行犯捜査係統括係長。姫川の直属上司。
・大竹慎吾、佐野、須山
西口交番の巡査部長。鑑識係の担当係長。鑑識係の巡査部長。
大竹が何者かに襲われる。
・河村丈治
隅田組系三次団体、二代目庭田組組長。死体で見つかる。
・谷崎、白井
庭田組若頭と補佐。
・高津
組織犯罪対策課の課長。
・下井正文
広田を更生させた。刑事組織犯罪対策課の警部補。
・広田
元暴力団員。会社の専務であるテジマヨシミと結婚予定。
・平間敏郎
かつて下井が本部にいた頃の直属の上司。
・木野一政
下井が諸田組に仕込んだスパイ。
・諸田勇造
初代諸田組組長。
・奥山広重
5代目大和会。
・狩野泰恵
諸田勇造の腹違いの妹。
・アダチケイスケ、セオジュンジ
諸田の警護。
・新沼
統括係長。
・伊吹
警務部観察室の管理官。
・石川哲郎
元警視総監。
・明石
組対四課、暴力犯捜査四係。
・安東智寛
組対四課長。モアイ像を思わせる長い顔。木野を河村に売った。
・江田
池袋署生活安全課保安係、巡査部長。
・三浦
管理官。
・相馬
池袋署副署長。
・野崎梓
高輪署勤務。菊田の奥さん。
・永瀬
バツイチ独身45歳。千住署デカ長。
・保科、加山
・岩渕時生、トキオ
26歳。逃走犯。
・高橋
地域課、巡査部長。
・山口光弘
・浦田義彦
・イトウさん、カズキ、アカネさん
・小池隆仁
暴走族グループの新東京連合のOB。半グレ。
・久松
新東京連合のOB。
・王勝義
在日中国人三世。
・飯島崇之
新東京連合の元メンバー。死体で見つかる。
・笠井重則
新東京連合のOB。
・林文夫
スカルの元メンバー。死体で見つかる。
・イチ、マサ、(木野一政)
大柄で鋭角的な顔立ち。
・おやっさん、茅場元
マサの手伝いをする。
・満谷
おやっさんが借金をしている高利貸しの親玉。
・ロクサーヌ
22歳。ブルーマーダーのことを玲子に話す。
Posted by ブクログ
面白い!
登場人物4人の視点で切り替えながら描かれている
序盤はどの視点でも『静か』な印象
静か、陰湿というような何処か覇気がないような雰囲気
頻出する惨殺がよりその雰囲気を強く感じさせた
『ブルーマーダー』となった元警察官
彼の正義は守られて欲しい、変わらないで欲しい。
そんな正義だった
暴力での制裁は許されるものではないが、彼の正義は間違っていないからこそ
ブルーマーダーは1代で終わったんだと思う
前作で姫川班は解体されており、事件解決に向けてのチームワーク感は無いものの
別の事件から繋がっていく元姫川班の姫川と菊田
2人の変わらない関係、新しい関係に心打たれた
Posted by ブクログ
姫川シリーズの第6弾です。相変わらず手にした本から読んでしまうので、これで、8、1、6の順に読んでしまっています。なんで姫川班から大きく変わってしまったのかをまた前シリーズを読まなければならなくなりました笑
誉田ワールドはそのままに構成はその都度変わりますが、大きくは外れる事がないので安心して読めます。
相変わらず狂気殺人というかエグイ殺戮描写がウリともなってしまっている誉田ワールド、犯人側、警察側と場面が交互に切り替わりながらどこで交差するのだろうとワクワクしながらよんでしまい、がんてつは今回は現れないのか?と思いきややっぱりいいタイミングで登場します。やっぱりこの人いないとね!。ブルーマーダーによってやくざも半ぐれも中華組織も全部鎮火してしまう爽快さと悪党にも五分の魂というかそれぞれに家族がいたりする、しかし一切の慈悲なく死刑されてしまうそのやり口がハンマードリルという一見何でもないような工具が恐ろしい化け物に代わってしまうから、犯行現場を想像するとぞっとする。全シリーズを読んでいるわけではないが、姫川の犯人に寄り添った危険な思考によって解決に導いていくこのシリーズ、どんな最終話が出てくるんだろうと楽しみになる。
Posted by ブクログ
久しぶりに残酷な暴力描写がいっぱいだった
と同時に、犯行に使われた凶器、もしや女性にも使えるのでは、防犯に使えるのでは??と思ったりもした
Posted by ブクログ
ここまでのシリーズで一番面白かった。
登場人物の様々な視点、時系列の変化など複雑に絡み合っているのに分かりやすい。さすが誉田哲也。
面白い話を考え付くだけではなく、それをどう伝えるか。そんな小説の面白さの要素を考えさせる作品だった。
池袋の繁華街。雑居ビルの空き室で、全身二十カ所近くを骨折した暴力団組長の死体が見つかった。さらに半グレ集団のOBと不良中国人が同じ手口で殺害される。シリーズ第6弾。
Posted by ブクログ
菊田の結婚が、あまりにもあっさり書かれていたので、「進撃の巨人かよ」と叫びそうになった。今回の殺しはかなりグロい。できるだけ想像しないようにして読んだ。ストロベリーナイトが赤で、それと対を成すような青の本作。殺し方も血がたくさん出るストロベリー〜に対して、本作は血が殆ど出ない
木野の生い立ちがあまり描かれていなかったので、その辺もう少し知りたい。裏切り者が誰なのかが分かり、木野も付きものが落ちたようになった。裏切り者が下野でもなく、ガンテツでもなくて安心した〜。ラストが清々しくて好きだ
Posted by ブクログ
【2023年98冊目】
さて、姫川玲子シリーズ、早くも6冊目です。今回立ちはだかるのは、殺した後に人を折りたたむという、どういう思考でそんな人体の始末方法が思い浮かぶんだ……と思う感じの、過去最悪の殺人鬼。
このシリーズは警察側だけでなく、犯人側の思考もしっかり描写されるのが特徴的ですが、それでも真相は最後までわからないのだから、すごいなと思います。姫川は、そのわからない犯人の思惑にある種共感して、事件を解決まで導く才能があるのですが。
事件と並行して、姫川の心情の変化とか、ある種の吹っ切れとか、菊田の結婚もあって、また一つ強くなっていく姿が眩しい一作です。ガンテツさんとの絡みは、姫川は嫌でしょうが読者としてはちょっとニコニコしてしまう。腐れ縁ってわけでもないですが、切れない関係性なんだろうなぁと。
インビジブルレインの牧田が好きなので、名前が出てくるたびに姫川と一緒にちっちゃくダメージ食らってますが、あの過去があったからこそ姫川が強くなってるんだよなぁと思ったりもします。
するする読めて、本当に面白いシリーズです。
Posted by ブクログ
以前読んだ時はあまり心に残らなかったけど、今回は何かグッとくるものがあった。
裏社会の中で自分の正義を信じ抑止力になろうとした木野,ただの犯罪者ではなかった。彼の行為は許されず行き過ぎてはいるが、ある意味彼なりの正義を全うしており、ちょっと頷ける部分もあります。
玲子が自らの過去を語り説得する姿は中々読み応えがあった。所轄の玲子も魅力的である。玲子と勝俣のやりとりが段々面白くなってきており、口は悪いが勝俣自身、玲子を認めている部分があるのだと感じるようになってきている。今後も彼らのやりとりは楽しみだ。
Posted by ブクログ
スタンプってなんだろうってひたすら気になった笑
人を「潰す」というのもなかなかこわい
姫川玲子らしいラストで、久しぶりにこのシリーズを読んだけど、あー!姫川玲子ってこの感じだった!というのを思い出せた