あらすじ
「モンスターペアレントは森の人気者だ」「『ねんど』だ! 高校以来だから十年ぶりか。ものすごくいい女になってる。ああ、本名が思い出せない」――たった数行、冒頭だけの物語が面白い!! 続きは読み手のイマジネーション次第の、自由で新しい文学が登場。全国から集まった精鋭たちの作品から、『味写道』などで人気の鬼才・天久聖一氏が厳選。
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Posted by ブクログ
最高です。
想像力と言語化する力がピッタリはまった時、こんなに面白いものができるのか…とニヤけます。
いつか書いてみたいと思わせる、書き出し小説。
Posted by ブクログ
いい意味で読前のイメージを裏切ってくれた。
一文それ自体で大きな振れ幅を感じるものじゃないけど、一呼吸あってその後の展開について自分のイメージが広がりながらジワジワとしみてくる感じ。
「書き出し」なのに、作品ごとに「読後感」まで味わえてしまうような不思議な面白さを感じました。
早速次の一冊にとりかかってます(笑)
Posted by ブクログ
とてもおもしろい。何気なく隣に座っている誰かの頭の中にも、このような文学世界が広がっているのかも、と想像するだけで楽しい。
これを数ページ読んだ後に見る世界は、すべてが小説的になる。愉快で、象徴的で、一瞬一瞬が意味ありげ。つらいことさえ、芸の肥やしになると本気で思える。そうなることが楽しい。
ここまで創作意欲を掻き立てられる本はないかもというくらい、大いに笑えたので★5つ。
Posted by ブクログ
たった一文なのにいろんな発想や個性があってとても面白かった。ひと言コメントにもくすっとさせられ、帰りの電車で一気読みして満足した気持ちで帰宅。
個人的には妹部門と忍者部門がツボでした。
Posted by ブクログ
2作目の「挫折を経て、猫は丸くなった。」があまりにもよかった為、購入。
途中で「蛇足」と称してその書き出しから想像し得る物語が綴られていて、個人的にはこれが無い「挫折を〜」の構成の方が想像の余白があって好みだった。
刊行順に読んだ方がよかったかも。
Posted by ブクログ
たった一文(もしくは数行)で、読み手の想像力が無限に喚起される。種田山頭火や尾崎放哉などの自由律俳句を読んでいるような、そんな気分にさせられる。説明はまさに蛇足であり、読み手にすべてを委ねた姿勢は潔く、そして、言葉の力、面白さを存分に味わうことが出来る。
私が好きな作品は以下6作品。
※ネタバレ含みます。
「メールで始まった恋は、最高裁で幕を閉じた。」
「子どもが母親にお菓子をねだっている。おばさんはカートを体のように扱っている。肉に半額のシートが貼られた。レジは空いている。私はスーパーでフラれた。」
「朝顔は咲かなかったし、君は来なかった。」
「父の七回忌に、私にそっくりな女が焼香に来た。」
「友人がそろばん教室に通っていた頃、私はビームを出す練習ばかりしていた。」
「プールに浮かぶ月は彼女のバタ足にゆらゆら揺れた。」
Posted by ブクログ
うーん!すごい!
いろんなことを 想像させるよ(* ̄ー ̄)
笑ってしまうのもあり
考えさせられるのもあり
ギョッとさせられるのもあり!
なあるほどです。
Posted by ブクログ
一文でオチがつくのもあれば縦横無尽に続きを想像させるのもあって大喜利感が楽しい トイレとかに置いといて気が向いたときにぱらぱら何回も読みたい
日本語ってできること多いんだな~
Posted by ブクログ
相変わらず面白い企画ではあると思うんですが読む順番を間違えましたかね…。2作目の方から読んでしまったのでそちらの方が読み応えが個人的にはありました。
Posted by ブクログ
デイリーポータルZで連載されている企画が元。
こういう、自由律俳句的なものが好きなのですよ。
「小説の書き出し」という切り口だけど、
文章の断片からいろいろな妄想が広がる世界は同じもの。
これまでも『カキフライが無いなら来なかった』『偶然短歌』など読んできましたが。
こういう短い文章は、その置かれ方(空間、配置やフォントなど)と、
読む時の自分のコンディションにかなり大きく左右される。
ネタバレになるが、私のお気に入りは
「キンモクセイだけを嗅ぎたいのに、銀杏が肩を組んでくる」
「まだ謎は解けていなかったが、酔った勢いでリビングに全員を集めた」
「自家用ヘリで現れた新入社員は、すべての桜を散らしてしまった」(テーマ・桜)
「倒産寸前で、もう何も売るものがない我が社、今日の株主総会で、
取締役五人をアイドルグループとして売り出すことが決まった」(テーマ・アイドル)
「深夜、ストリートビューで佐々木さんの家へと向かった」(テーマ・中学生)