あらすじ
「謀反人」になるはずのない名将がなぜ、信長を討ったのか?本書は、戦国史研究の第一人者である著者が、本来、名将と称されるべき実績を誇りながら、日本史上最悪の「謀反人」のレッテルを貼られてきた明智光秀の謎に包まれた人物像に迫ったものである。語られざる「金ヶ崎退き口」での武功、「近畿管領」とも称すべき要職への抜擢、本能寺の変前夜の動向…。そこから見えてきた光秀の実像と、本能寺の変の真相とは? なお、「文庫版まえがき」では、ここ数年の研究トピックスや2014年に新発見された「石谷家文書」について語られるなど、研究の最新動向を知ることもでき、光秀と本能寺の変を語る上で必読の書となっている。
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Posted by ブクログ
本書での一番のポイントは本能寺の変の動機であるが、著者は信長非道阻止説を挙げている。すなわち、信長が朝廷を蔑ろにし、本来は源氏がなるはずの将軍になろうとし、高僧を焼き殺した信長の非道を止めるために謀反を起こしたということである。
この主張を、史料を挙げながら著者独自の解釈を加えることで行っている。
本能寺の変の動機は、光秀が変後、早々に討たれたこともあって史料がほとんど残っていないため、日本史における大きな謎の1つとなっており、いくつかの説がある。
本書もその中の1つではあるが、だからこそ楽しんで読める。
Posted by ブクログ
NHK大河ドラマ「麒麟が来る」の大筋と一致している。諸説ある中でも、同意できる。光秀と秀吉のライバル意識は現代の会社でもよくある話だ。信長という上司との関係も。
Posted by ブクログ
今大河ドラマで話題の明智光秀について綴った一冊。
当然、一番気になるのは本能寺の変の真相で、そこについて明言はしていないものの、様々な説について触れられており、勉強になった。