あらすじ
事故で両親を失い、ショックから心を閉ざしてしまった蝶子(ちょうこ)。そんな彼女を引き取ったのは、遠縁の小説家・京(けい)だった。彼もまた心に闇を抱えていて?? 小説「花名(はな)」に込められた京の想いとは!? 想いを紡ぐラブロマンス。
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Posted by ブクログ
全4巻
年の差であり、小説家×女子高生(途中から大学生)であり叔父×姪的(実際は遠縁)でもあるという、なんともオイシイ設定
主人公は両親を亡くしてからふさぎ込んでしまい、親戚を盥回しにされ、最後の最後に小説家である京に預けられます。
日本家屋+小説家+着物に眼鏡な上に不器用極まりないという不朽の要素を持つ京と、孤独になり絶望した女子高生蝶子。
そんな違う闇を持つ2人の優しく静かな再生物語…みたいな。
お話のテーマに闇があるから暗い部分もありますが、明るいサブキャラ達や庭の花がいい味出してます。
2人は友人に恵まれてるなぁいいなぁと思った。
京の陥る堂々巡りとか、蝶子との思考の違いはリアルに感じた。
しかし「蝶」呼びには萌えました。
立ち直る方法
3話の回想で、言葉を失うほどの闇を自分の手で振り払ったと言える蝶子は強いですね。そう思えるようになるまでの過程が具体的で、読者にも落ち込んだ時の力になってくれるかも。植物セラピー、自分もガーデニングは趣味で、わかります。外で植物の香りと光と風を感じながら草抜きしてるだけだって気分は変わるし、育てた植物に蕾がついた時のうれしさ、実感あります。人によって救われる方法がそれぞれなんだなと、京さんの心もなぁ、蝶子の存在が光になってるようだけれどー。
匿名
孤独な世界から
蝶子と京さんの出逢いから時が経つ度にお互いの気持ちを通わせながら日々を過ごす姿が慎ましくあり穏やかでもある。ここまで蝶子の心を開いてくれたのは京さんの言葉や存在があってこそ。蝶子は京さんと暮らすようになって庭の花木の世話を始めたことで、生きる力にも変わったのが本当に凄いことで、あの暗闇から幸せと思い感じる日々を過ごせて本当によかったと思いました。