あらすじ
デンマークからドイツに逃れ、ダーウィンの聖書、ルーン文字、ハインリッヒ・ヒトラーの謎を研究するグレイソン・ピアース。ヒマラヤの山中の研究所で、裏切り者の正体を突き止めるために敵と手を結び、ダーウィンの進化論と量子論について意見を戦わせていくペインター・クロウとドクター・リサ・カミングス。だが、本当の恐怖は、南アフリカ共和国シュルシュルウエ・ウンフォロージ動物保護区に存在していた。グレイ、ペインター、リサが南アフリカに集結した時、ナチの残党の研究はすでに最終段階に到達していた。彼らの狙いは何なのか? ペインターの身体を蝕む奇病の治療法はあるのか? ディー・グロッケ<釣鐘>の正体とは何なのか? 残された時間はあとどれくらいあるのか? 全世界にとっての本当の脅威が明らかになる一方で、グレイたちの前にはさらなる大きな疑問が立ちはだかっていた――。量子進化、マックス・プランク、シュレディンガーの猫、ZPE爆弾、零点エネルギー、ホメオボックス遺伝子、知的デザイン説……この小説に記された科学的事実の数々。
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Posted by ブクログ
ヒマラヤ、デンマーク、そして南アフリカで進行していくそれぞれの事件が、やがて1つの落としどころに向かって収斂していく様は実にダイナミックで、清々しい気分になるぐらい上手くまとめられている。
シリーズ第2作にしてすでに、シグマフォースというチームの持つ魅力が存分に描かれており、また肝心のストーリーについても、前作より完成度は高いと感じた。
特に第1作の「マギの聖骨」は、キリスト教的素養を下地として持たない大多数の日本人にとっては少し難解な部分もあったが、今作はナチスに関する最低限の知識があれば十二分に理解可能なプロットとなっているので、そういった意味でも味わいやすい。
物語のヤマ場で量子論を恋愛感情に転化してしまっているある種のご都合主義だけはちょっと…と正直思わないでもないが、辻褄合わせを含めたディテールの技術も確かで、高レヴェルのエンターテインメントに仕上がっている。
Posted by ブクログ
ジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第2弾の下巻。
デンマーク、ネパール、南アフリカの三カ所からはじまった事件がいよいよ一カ所に集約される。その間、主人公の上司、ペインターはいわゆる「量子病」によって記憶の混濁、体力の低下、状況判断力の低下がいよいよ著しくなっていく。
事件の黒幕がそっちなの?という設定や呼べばすぐにプライベートジェットが用意される展開はもはやお約束ということで大きな驚きはないが、もはやへろへろで死にかけていたペインターが、そうなっちゃうの?という展開はやり過ぎではなかろうか。
それにしても、主人公・グレイの存在感の薄いこと。本作ではどうしても「ペインターの手足で動く便利で有能な奴」のイメージから抜けられなかった。自作ではもう少し主人公らしい活躍を見せてくれるのか?期待したい。
Posted by ブクログ
書店時代は文庫担当でした。
かぐりんが働いてた書店は、
ライトノベルはコミック担当がやってたんでよく知らないです。
外国文学=外文も読まないのに担当してたっすね。
でも、
よく売れてたのが、
初代「ミレニアム」シリーズ
有名な映画化もされてたりもするダヴィンチコードなどの「ラングドン教授」シリーズ
で、
今回の「シグマフォース」シリーズですね。
2作目の「ナチの亡霊」です!
現在、
7作目を読んでる。。。
忘れないうちに感想を・・・。
1作目のマギの聖骨でもそうだったですが、
想像では、
秘密特殊部隊って内輪内輪な感じがするのですが、
一般人を巻き込むのね。
大人の医者はまだしも、
本屋の少女が巻き込まれるって。。。
アカンことじゃないの?
と、
もっと、
クールで知的なイメージしかないのですが、
モンクみたいな陽気な存在必要?
と、
思いつつ後の方になると必要なんでしょうね。
ここでは、
なんか違和感あるキャラなんですよねモンク!
キャラ的には、
司令官のペインターって、
司令官ともいきや、
意外に主人公っぽいんですよ!
W主人公でグレイ&ペインターって感じです!
かぐりん的にはどっちも好き!
ペインターはもう、
リサと付き合うはずよね!
で、
グレイはレイチェルと別れるのよね!
主人公?
ヒロイン?
ルーンの話しがでてきたんで、
ちょっとウキウキしてたけど、
かぐりんの知ってるルーンの知識ではない!
なんだこれ?
やっぱり、
日本に入ってきてる情報って少なすぎるんでしょうね。
この後、
ケルトの話しもでてくるのですが、
ルーンのこととか出るかな?
ダヴィンチコードなどの「ラングドン教授」シリーズでも出てきましたが、
量子論ですね。
これ、
ちょっと占い師は勉強した方がいいですよね。
参考になる本やサイトがあったら教えてください!
と、
人間の進化もですね。。。
有能な科学者を抱えた国が崩壊。
その科学者を自国に勧誘する。
有り得るよね。
ナチの科学者が他の国に連れて行かれ極秘の何かを開発し続ける。。。
やっぱり、
英語は話せるようになっておいたほうがいいと思う!
日本がダメになった場合、
他国で占い師やっていくためには必要じゃ!
Posted by ブクログ
3箇所でのできごとが1つの物語へと繋がっていく。
相変わらずのスピード感は好きですが、謎解きの最後の最後が科学っぽくないことに唖然となりました。
Posted by ブクログ
釣鐘というナチの実験があったという事実は面白いが…最後の人間の脳が量子コンピュータで、釣鐘の中で祈ればそれが現実になるという結末は、アーサー・C・クラークの言葉を思い出した。「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない。 」
逆に言うと、安易で子供っぽい結末ともいえる…。
グレイが終始後手に回っていたのも不満材料。って面白くなかった本みたいな感想だけど、期待が高すぎたのかもしれない。