あらすじ
八十歳を過ぎた母が骨折をして病院に運び込まれたその日、美津紀は夫・哲夫の引き出しから花柄のティッシュ入れを見つける。施設に入った母に時間を奪われ続け、美津紀は思う。「ママ、いったいいつになったら死んでくれるの?」親の介護、夫の浮気、忍び寄る更年期、老後資金の計算……実体験を交えて赤裸々に描き大きな話題を呼んだ、大佛次郎賞受賞作。
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Posted by ブクログ
「ママ、いったいいつになったら死んでくれるの?」
そんなことを言ってはいけない、と怒る人もいるのだろうか。私はまだ30代だけど、「自分の人生を生きたい」母の介護、というだけで他人事とは思えない。まして、私は一人娘。こういうとき、弟なんて役に立たないんだろうな。。「早く死んで欲しい」そんな会話ができる姉妹が妬ましい。
下巻も一気に読んでしまいそう。感想は下巻で。
Posted by ブクログ
タイトルで誤解するかもしれないが、莫大な遺産をめぐる相続の争いの物語ではない。
老親が(この作品では母)身体を動かせなくなり、入院をしたと言って呼び出され、あれこれ用事を言いつけられ、生きるのが嫌になったと泣き言を聞かされ、
介護できないのでホームに入り、毎日呼びつけられ、そしてホームから、熱が出たから救急車を呼んだ、病院を×軒、断られた(ホームの職員が救急車に同乗してくれている)
急激にボケ始め、同時に始まる食べ物への執着、誤嚥性肺炎、延命措置について等々…
経験のある自分には身につまされ過ぎて辛い。
やっと『母』はあちらに旅立ったようですが…
では、下巻のストーリーはどうなるのだろう?