【感想・ネタバレ】クレイジーヘヴンのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

旅行会社に勤め、ありふれた日常への疑問を抱えて日々を送る坂脇恭一27歳。
冴えない中年ヤクザと同棲し、美人局の片棒をかつぐ元OL田所圭子23歳。
ある時、圭子が恭一の同僚をカモろうとしたことから二人は出会い、絶望の底なし沼へと転がり堕ちていく。

作中に「(自意識や社会の)フレーム」という言葉が何度も出てきて、印象に残った。
心の裡に凶暴な獣を飼いならし、普通に生きているだけでは足りない主人公が、あるとき不意にフレームから逸脱していく。

読んでいて、彼の危うさや貪欲さに思わず惹かれてしまうのは、そこに自分にも通ずる気持ちの断片が描かれているからだろう。
社会のルールや暗黙の了解をとっぱらったところで自意識のフレームがゆらぎ、突き抜けていこうとするさまは、誰にもありうる気持ちの移り変わりなのかもしれないと思わせてくれる。

インモラルな二人のねじれた関係に心がざわざわしつつ、ドライブ感のある文章によって生まれる疾走感に酔いながら、一気に読んでしまった。
結末は爽快感があって良かったけど、苦い落とし穴が用意されているだろう二人の未来はなんだか切ない。

0
2012年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ジャンルとしては、ハードボイルドになるのか?

ワイルド・ソウルに比べれば物足りない感じはした。
あれを読んだのは高校生の頃で、それ以来読んでいないからそのせいもあるのかもしれない。まぁ文量的にもしょうがないんだろう。それでも、あれを読んだときの感動や爽快感はたいへんなものだったのを覚えているし、午前三時のルースターも面白かった。
まぁこの作品も主人公に感情移入できたし、女や他の登場人物もありありと想像できたから、上手いんだろうと思う。もう一回ワイルド・ソウルを読んでみて、好評価のものを一冊読んでみよう。

0
2012年04月21日

「小説」ランキング