あらすじ
あなたの御主人、お料理できますか? 殺人事件のトリック、解けますか? 妻は29歳、美貌の剛腕刑事。料理の得意な夫は21歳、ハンサムかつ名推理で妻を支える気鋭のイラストレーター。京堂夫妻が難事件を一挙解決! スパイスの利いた10編の本格ミステリ。
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Posted by ブクログ
刑事の妻が、イラストレーターの夫に事件を話し、夫が解決に導くヒントを与えていく構成。事件解決に至るまでのプロセスなどは明快。
ただ、読者が読んでいて犯人見つけるのちょっと難しいかな。
地味に、夫の料理話がためになる。
Posted by ブクログ
氷の女に癒し系の年下の旦那。ありそうな設定だな、と思いながらも、いつの間にか読み終えていた。猟奇的な事件が多いが、殺伐としていない。ラストのエピソード前の作品は痛快な気分になった。
Posted by ブクログ
2015年に名古屋テレビでテレビドラマ化された太田忠司の連作ミステリ。現在はTVK(テレビ神奈川)で放送されており,関東圏でも見ることができる。ドラマの方はさておき,ミステリの方は,軽いエンターテイメントとしてなら十分楽しめるデキ。
愛知県警捜査一課の刑事京堂景子は,どんな凶悪犯も必ずあげる敏腕刑事だが,夫の新太郎の前では普通の女になってしまうというアリガチな設定。1作あたり30ページ程度の軽いミステリながら,作者の太田忠司が星新一ショートショートコンテスト出身ということもあり,短編として安定したデキの作品が続く。
文章は,やや軽く,ユーモアミステリ風にしたいのだと思われるが,肌に合わなかった。京堂景子のキャラクターも,おそらく女性が見れば,「なにコイツ」というに違いない…と思うほど,人間が書けていない。いかにも,男性が男性受けするために作ったキャラクターというイメージ。
そういう欠点もあるが,最後の「ミステリなふたり happy lukky Mix」はオチは途中で読めるものの,よくできた短編の見本のような作品で白眉。
景子と新太郎が出会う前の作品だが,時勢が曖昧にされているのと,新太郎が旧姓の「木元」という姓で描写し,景子は弟と出かけていると描写する叙述トリックで描かれており,伏線の貼り方などを楽しめた。
全体的にみれば,そこそこの短編集で★3。寝る前に読む軽いミステリとして最適かな。