【感想・ネタバレ】ナメクジの言い分のレビュー

あらすじ

都会のナメクジは絶滅の一途(?)という噂の真偽を確かめるべく自ら発見マップを作成し、また全国の知り合いに呼びかけて観測情報を募る。歩きはノロノロだがキャベツはバリバリと頬張り食欲は旺盛だ。意外にも記憶力は強いらしい。二億年ずっと生活スタイルを変えずに生き残ってきたナメクジの生き方に学ぶ。

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Posted by ブクログ

「ナメクジの言い分」しっかり聞きました(^-^) とても面白く、私たち人間の生き方の参考になりました。これから、ナメクジを見る眼が変わります。かたつむりより上位にはなりませんがw。ナメクジは大きな分類では、貝、イカ、タコ、アワビ、サザエなどと同じ仲間、小さな分類ではカタツムリやエスカルゴと同じです。ナメクジは2億年前ぐらいに殻を捨て、カタツムリから独立したようです。恐竜は絶滅したけどナメクジは生き延びた。エネルギー節約型の生き方、夜行性、7つの機能を持つ粘液等が功を奏したようです! 粘液の7つの機能には恐れ入りました。粘液は納豆やオクラ、ウナギの体表のねばねば、胃腸の内壁を覆っている粘膜などと同じムチンなんですね!胃が胃酸で溶けないのもムチンで保護されているからだそうです。

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2018年08月08日

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ネタバレ

周囲にドン引きされつつも、ナメクジを飼育していた私。
生態を知りたくてナメクジの本を探しても、害虫扱いで退治の仕方ばっかり…人間って冷たい!なんて切ない思いをしていたところで、出会った一冊。
愛に溢れ、のんびりとした温かさも救いでした。
変人を見るような冷ややかな目を向けられておりましたが、励まされました。
生き物好きで良かった!

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2018年01月31日

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殻がないことを選択しただけで、人から嫌われる存在になってしまったナメクジ。殻以外の見た目はカタツムリと変わりないのにね。
この本を読んで、ナメクジの生態を知り、じっくり観察したくなりました。
家族にひかれたのは言うまでもありませんが…

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2013年05月09日

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ネタバレ

チェック項目11箇所。カタツムリには上下に一対ずつの触覚がある、上が長めの大触角、下が短めの小触覚、ナメクジも同じだ、暗闇の中で餌を探したり、植木鉢や倒れた樹木の下にある巣に戻ったりするときに、大切な役割を果たすのだ。人間とナメクジの身体の器官は、似ている点が多い、大きく異なるのは生殖器官の備え方にある、人間は一般的に雌雄異体で、男性は男性器を、女性は女性器を備えている、ナメクジは雌雄同体、自家受精する仲間が一部にいる、多くは他のナメクジと交合する、繁殖する上で、他と交雑した方がより生命力の強い種を残すことができるからなのだろう。食塩と、砂糖や小麦粉、外見は似ている、ナメクジが食塩によって大きな打撃を受けるのは、粘液で溶けた食塩の浸透圧がきわめて高いためなのだろうか。「中生代の温かく湿気の多い時代、約二億年前に、ナメクジはアジア方面から北米方面に移動した」(ナメクジの野外ガイド)。人間の世界では、住む家や家庭を失った人をホームレスという、生活面の退化現象としてとらえる、軟体動物の世界では、家である殻を捨てることを総じて研究者たちは「ナメクジ化」おちう、これは進化の一つの形態なのである。小惑星衝突が引き金で起こる自然災害や、食料不足、疾病などの複合的な要因によって恐竜は絶滅したのであろう、より大きく、より速く、より強く、を目指したエネルギー多消費型のライフスタイルが皮肉にも恐竜を絶滅に導いたのである。ナメクジのような少食の草食動物には、植物の生長を助ける働きがあるというのだ、加えてナメクジの排泄物は、土地を肥沃にして植物の生長を促すという働きもあるのである。ナメクジは一度嫌いな食べもののにおいを記憶すると、一ヶ月ぐらいは覚えていて、そのにおいのする食べものを避ける行動を示す、他方で、脳が破壊されても再生する。ナメクジの立場から一連の作品を吟味してみると、「汚い」「気味悪い」「嫌われもの」という通俗的な三K扱いをする表現が目につく。九州地方ではカタツムリも「ナメクジ」と呼び、二つを区別するために「ツウノアルナメクジ」と言っていた。地方によっては民間療法に用いられることもあった。

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2013年01月01日

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どこからともなく現れる憎きナメクジの生態を知るために読んだ。
本書発行時点で関東地方で勢力を広げつつあった外来種の「マダラコウラナメクジ」とか、北米北西部にいるという「バナナナメクジ」とかを、もし身近で見かけたらショックだわ。

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2021年08月28日

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フリージャーナリストが、ナメコロジー研究会を足がかりにナメクジネットワークと各地のナメコロジスト(滑子好きな人というわけではない)の協力を得ながら、ナメクジの森へと分け入っていく冒険譚(?)
読み進めた結果として、"孵化したばかりの赤ちゃん"というフレーズに身悶えるほどにはナメクジが愛おしいなんて状態になるが、かと言って、ナメクジの天敵であるコウガイビルが嫌いかと言えばそういうことではない。"可愛い"と"食べる・食べられる"は無関係。

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2013年05月29日

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日経の元記者によるナメクジの生物学的考察に基づくエッセー。
ふとしたことから、全国のナメクジの種類の分布図作りを始め、家でも飼うことになった。ナメクジ同好を広げ、各地のナメクジ文化(祭り、くし裏など)、枕草子からノルウェーの森まで現代にわたる文学での取りあげ方を記載し、ナメクジは嫌われ者だが、低エネルギー消費で長い年月を生き延びて来た生物であり見習うべき点は多いと説く。
色々知らなかった点。ナメクジはカタツムリが殻を脱ぎ捨て進化した。寿命は1年で冬から春にかけて卵で繁殖。雌雄同体だが交配がメイン。英語でSlug。生で飲む両方が結構有る。でも生で飲むとヤバい菌がいるかもしれない

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2013年01月21日

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なんとなくナメクジを調べ始めた元新聞記者のエッセイ。
笑いのセンスが合わなくて最初のうちイマイチかなと思ったけれど、ノリに慣れれば面白い。
合う人には軽妙な文体と感じられるだろうと思う。

おっさんくさいとナメていたら「人間は一般的に雌雄異性体(p53)」とでてきてびっくりした。
ここでちゃんと「一般的に」と入れてくるとは。一気に好感度があがるわ。

本を読んで調べたこと、知人に見かけたら教えてねと頼んで作った分布図、文学や文化のなかの扱いや科学的な研究と、扱う分野・興味の幅が広い。
関係ない部分、この調べ物をしていたらナメクジにつきあたって云々という話の「この調べ物」についても、これなんだろう知りたいと思わせる。
雰囲気が旦那芸っぽい。本職の人をおびやかさない程度にゆるく外しつつ楽しませる。


全体的に面白かったけれど、なめくじになぞらえた社会批評はいらないなぁ。
生物なんてどうとでも読めるんだから。

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2012年12月19日

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2012年出版。筆者は特にナメクジと云う生物に造詣が深い訳ではなく。ナメクジ愛に富む・飼育に励んでいる・人のネットワークを活かして分布や関連情報を収集している点で、狭く深い研究者では書けない書物を書いた...と云う事なのだろうと思う。が、う~ん、何だろう...。「へえ~、そうなんだ!」的な情報も有るのだが、極一部だった。個人的な期待に沿わなかっただけ、という事か。

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2025年06月27日

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なめくじって砂糖かけても平気なんだねー。などと、ちょっと面白い雑学と、全国各地にいるらしいなめくじフリークネットワークを知れたのはよかった。

本筋とはまったく関係ないのだが、「女性社長」「女性社員」など、なぜか女性だけ頭につけた表記がすっごい違和感あった。

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2017年05月08日

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外来種が増えていると新聞にもあったが、ナメクジの世界でも生態系のバランスを崩しているらしい。
ラジオでこの作者が出演していてこの本を知りました。

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2013年07月13日

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キター!いきなり冒頭から厳しいご指摘。
「嫌いなものを目にすると、すぐに遠ざけようとする性癖がある」はい、すみません、私です(汗)
「見た瞬間に思考停止に陥り」はい、仰る通り(汗)
「対象の本質を理解しようとしなくなる」本当にごめんなさい~という感じでスタート。
てっきり生物学か何かの専門家かと思いきや、全然違うらしい。

思いがけずナメクジに興味を持ち始め、今やナメコロジー研究会なる会まで立ち上げ(現在の会員数はいかほどであろうか??相変わらずひとり?)ナメクジを研究すること14年、その集大成ともいえる成果をまとめたのが本書ということのようだ。

本書の記述を見る限り、我が家で大量発生するナメクジはノハラナメクジのような気がする…。大きくても3センチくらいしかない。そう、そして確かに、梅雨どきもだけれど秋の終わりごろにもよく見かける。うようよいる。そして、きっと孵化して間もないのであろうナメクジは、本当に小っちゃくてかわいらしい。でもかわいくないけど。
そうそう、リン酸第二鉄入りの駆除剤!使ってますよ~。だって死体を見たくないし。でも効果があるのかがわからないところが問題。これだけやっつけた!という実感が持てないんだよな~。
などなど、我が家での実体験がいろいろあるので、いちいちリアルに反応してしまう。

ナメクジにも脳があるとか(!そりゃそうか)、体重の50倍もの牽引力があるとか、体の各器官が細かく調べられていたりして、こんなことちゃんと調べる人がいるんだな~、などと妙なところに感心。
そして意外に文学作品などにもナメクジが登場していて、ちょっと面白い。
そういえば、気持ち悪いもの、嫌なものの代名詞的に引き合いに出すことも多いかも。
著者にしてみれば、もっと彼らをよく知って理解してやってほしいというところだろう。しかし申し訳ないけれども、また我が家の庭では、春が来てナメクジファミリーの勢揃いに次々遭遇するのだろうなと思うと、今から気が重いことに変わりはない。本書を読んでも。

ナメクジ目撃情報の提供なら、たくさんできたと思うんだけど。
ナメクジさん、ごめんなさい。

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2013年01月18日

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ネタバレ

ナメクジは嫌いだけどこの本を読んでそんなに嫌ってはかわいそうな気がした。なかなかけなげに生きてるのですから。それにしても、驚くような生態です。生き物は並べて奥が深いです。

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2013年01月12日

Posted by ブクログ

自分の靴のサイズより大きな種類もいると知って驚いた。
身の回りの生き物をより観察したくなる。
早速、植木鉢の底を見てみたい。

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2013年01月05日

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