あらすじ
贅沢でハイカラな学校として知られる文化学院に通う十八歳の品子。財閥の血をひく裕福な家庭で育ち、初恋の相手泰治と婚約して、とても幸せなはずだった。だが結婚後も夫の心は、気高く美しい大使令嬢の真津子に向いていた──。芸術家の夫が望む奇妙な三角関係のなかで、むくわれぬ愛をひたすらに求める品子。彼女を取り巻く人間模様を、昭和初期の上流社会を舞台に華やかに描く。
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Posted by ブクログ
昭和初期のいいところのお嬢さんの名門学校生活から結婚後、戦中戦後の話
華族とか侯爵家とか、仕立てたばかりの洋服とか(新品の着物も作り放題)
庶民には想像でしかない世界
結婚相手も選び放題、と思うのに、
惚れたものが負け
というのは今も昔も変わらないんですね
戦争に負けたこともあり、贅沢放題な娘時代に比べて不幸せな結婚生活
質素でも愛される人と平和に暮らすことが幸せなんではないかとしみじみさせられる。
Posted by ブクログ
なんとなく林真理子っぽくなく重みもある話で良かった。
主人公の品子の一途というより頑なな想いもここまで貫き通せばあっぱれ!
昭和初期という時代設定も良かった。上流社会の優美な雰囲気が全体的に漂う。世の中がきな臭くなり戦争になったりして状況が変わってくるけど、この雰囲気は全体を通して感じられた。
最後の品子の決断はなんとも潔く、甘ちゃんのお嬢様から本当に一皮むけて強い女性になったんだなと思った。
Posted by ブクログ
再読:もう何度読んだことだろう・・・。昭和初期の上流社会の人間模様。決して羨ましくはないが魅力的。また、しばらくしたら読み直すんだろうなー。
内容(「BOOK」データベースより)
贅沢でハイカラな学校として知られる文化学院に通う十八歳の品子。財閥の血をひく裕福な家庭で育ち、初恋の相手泰治と婚約して、とても幸せなはずだった。だが結婚後も夫の心は、気高く美しい大使令嬢の真津子に向いていた―。芸術家の夫が望む奇妙な三角関係のなかで、むくわれぬ愛をひたすらに求める品子。彼女を取り巻く人間模様を、昭和初期の上流社会を舞台に華やかに描く。