【感想・ネタバレ】天鵞絨物語のレビュー

あらすじ

贅沢でハイカラな学校として知られる文化学院に通う十八歳の品子。財閥の血をひく裕福な家庭で育ち、初恋の相手泰治と婚約して、とても幸せなはずだった。だが結婚後も夫の心は、気高く美しい大使令嬢の真津子に向いていた──。芸術家の夫が望む奇妙な三角関係のなかで、むくわれぬ愛をひたすらに求める品子。彼女を取り巻く人間模様を、昭和初期の上流社会を舞台に華やかに描く。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

昭和初期のいいところのお嬢さんの名門学校生活から結婚後、戦中戦後の話
華族とか侯爵家とか、仕立てたばかりの洋服とか(新品の着物も作り放題)
庶民には想像でしかない世界
結婚相手も選び放題、と思うのに、
惚れたものが負け
というのは今も昔も変わらないんですね
戦争に負けたこともあり、贅沢放題な娘時代に比べて不幸せな結婚生活
質素でも愛される人と平和に暮らすことが幸せなんではないかとしみじみさせられる。

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2015年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

基本的に登場人物の誰かに共感しながら読み進めるタイプなのですが、いい意味でここまで誰にも共感できなかった小説は初めてでした。品子の行動や人生は、よく捉えれば一途なんだろうけど、私には狂気的に見えて終盤になればなるほど恐ろしかったです。そして泰ちゃんに関してはもう、何様なんだと面と向かって否定してやりたい気持ちがずっとあって、そう思えてしまう自分はこの時代の人間ではなく根っから平成の人間なんだなと思わされました。
人を愛するということはある意味で狂気的な側面を持っていないと保てないものなのかも知れません。

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2020年11月04日

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