「山田太一と新井英樹が組むなんて…!」
意外過ぎる組み合わせに衝撃を受けて読み始めました。
新井英樹のキャラが感情を爆発させる姿を何度も見てきたので、
序盤は「誰も銃を持たないな…」「誰も人をボコボコにしないな…」と
ついついいつものくせで思ってしまいました。
派手なシーンは多くはありません。
しかし、前職の特養老人ホームで悔やまれる行為を行った主人公の草介と同様に
彼の介護を受ける吉崎さんにも
わかりやすい暴力ではないにせよ人を傷つけた経験があり、
それが彼が抱く痛みと繋がっています。
吉崎さんは、時々家を訪ねてくれるケアマネの女性・重光さんへの感情から
彼女と草介に奇妙な提案をもちかけます…。
最初は普通の元気なおばさんにしか見えなかった重光さんが
展開が進むにしたがってどんどん色っぽく、魅力的に見えてきます。
強烈な暴力もなく性描写も比較的穏やかですが、
心に深く刺さるシーンが多い作品です。
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