あらすじ
日本社会はいかにして、現在のようなかたちになったのか―格差拡大は1980年代に始まり現在も続いている巨大なトレンドであることを実証的に示し、根拠なき格差論議に終止符を打った現代社会論の基本文献。東日本大震災後、もはや避けては通れない「地域間格差」の戦後史、さらには「若者の貧困」「主婦の変質」をめぐる章を追加した大増補版。
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Posted by ブクログ
ピケティ「21世紀の資本」の後に読んだ。本書は戦後からを扱っているが、潮流としては日本の格差も一致する。そこに日本独自のもの、例えば戦後の農地改革や財産税で格差が一気に縮小したり、正規/非正規などの雇用形態によって生じる階級など。ピケティと同じく高度成長期の後から現在に至るまでは格差が拡大傾向にある。
本書はデータで事実を示した上で、当時の映画の話題などを織り交ぜ、社会的背景を描写しているのが良い。
Posted by ブクログ
実は格差拡大が密かに始まっていた80年代、低所得層を置き去りに賃金アップを求め続けた労組≒革新政党への反感が中曽根時代の自民党大勝、民営化政策の流れを作ったという分析には非常に納得。