あらすじ
順調な仕事に、申し分のない妻。大手企業の営業で出世コースを歩みながら、加嶋雅之は欲求不満にも似た違和感があった。その渇きを潤すため、あるパーティーに参加し、艶めいた瞳で積極的に自分を誘う男、瀬上と一夜を過ごす。男を煽る仕種、巧みなキス、甘い喘ぎ。強烈な記憶を残したまま消えた彼を忘れられない加嶋。そんな折、公の場で偶然瀬上と再会を果たした加嶋は、己の求めるまま瀬上との情事に溺れていくが。狂うほどの衝撃と果ての内欲望、エゴイスティックな愛の結末は……。
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感情タグBEST3
潜む甘さとロマンティック
堕ちていくようで、一緒に堕ち呑まれていく感覚。妻帯者であるにも関わらず、瀬上にのめり込んでいってしまう加嶋は、哀れというより破天荒。とても言い草にはできない感情のうねりを持ちながら、表に出すのは行為の最中のみのような。
まさに快楽を求め合うだけの関係。偏屈な愛ながら、純粋な愛の結晶。……また濃厚な作品に出会ってしまったと感じた。