あらすじ
まず必要なのは……「思考の技術」ではなく、「行動の技術」だった! 論理思考やフレームワークを学んでも、仕事がうまくいかないのはなぜ? 劇的に成果が上がる、本当に使える「知的生産の技術」=「行動の技術」を詳しく解説。「ボロボロになるまで本書を活用しきってほしい」(筆者談)
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Posted by ブクログ
★イケスをつくる
知的生産
プロフェッショナルというのは80%の力でクライアントを継続的に満足させられる人のことです。37
●インプット
ホーソン効果:まとまった時間をかけて観察した方がよい、と主張するもう一つの理由が、観察による対象者への影響を少なくすることができるという点です 64
「よい仮説」というのは、反証されることで「さらによい仮説」を生み出すことができるものだということです。70
●プロセッシング
太平洋戦争の開戦を間近に控えた米国政府は、日本に送り込んだ諜報員を使って「どんな衣服を連合艦隊に積み込んでいるか」を調べさせています。→冬服と夏服のどちらを積み込んでいるかを調べることで、日本の連合艦隊が北と南のどちらの方面に向かおうとしているかを推察しようとしていたのです。85 ★オモロ
特にビジネスにおける知的生産は「行動の提案」まで踏み込むことで初めて価値を生み出す、ということを意識しておきましょう 89
ポジションを明確化する(コミットメントを持つ)→自分の主張の正しさを証明するための努力が生まれる 94
経営というのは集められた分析結果の中から重要だと思われるものだけを残して残りは捨象することが常に重要になります(分析⇔統合)106
社会的立場と論理をゴチャ混ぜにしない 123
※ 米国が原爆の実験に成功したという情報、B29が単機広島に近づいているという情報等を突きつけられていたにもかかわらず、ああだこうだ難癖をつけて認めようとしなかった 125
人間は情報を処理する際に「音声=時間軸」と「視覚=空間軸」で脳の違う部分を使っているらしい 129
わたしたちが知的生産に臨む際、アプローチの取り方には「オプティマル」「ヒューリスティック」「ランダム」の三つがあります 137
「ヒューリスティック」は「まあまあいい線をいく答えを、手っ取り早く早く得る」アプローチ 139
重要なのは多面的な「視点」を設定して、それらを柔軟に行き来できる包容力のある知的態度を身につけられるかどうか、ということです 149
※競合企業を、単に「顧客を奪い合う競争相手」と捉える「負の視点」から離れ、市場開拓や変動需要の吸収、新規参入の阻止といったさまざまな利点をもたらす、いわば「正の視点」に移すことで初めて得られるものです 148
「問い」に立ち返る、「問い」を進化させる、「問い」をずらす、「問い」を裏返す
帰納(個別・特殊→一般・普遍)すれば無理そうだけれども、演繹(一般・普遍→個別・特殊)して必然性を導けない以上、ブレイクスルーがあるかもしれない、と感じるセンスはそのままイノベーションの可能性に繋がっていきます 176
何か、極端に目盛りが触れているモノやコトがあった場合、その逆側に触れた目盛りがその背後に潜んでいるのではないか、と考えることで大きな気付きが得られることがある 198
一言でいえば、大家の論考を丸呑みすることなく、あくまで自分で考えた論理展開を補強するためのパーツの一部として使えばいいのです 205
●アウトプット
抽象行動用語(=検討する/推進する/強化する/実践する/注力する/連携する)を使わない 211
●知的ストック
経営戦略 マーケティング 財務・会計 組織 リーダーシップ 意思決定 経営全般 経済学 心理学 歴史 哲学 宗教 自然科学 芸術 248
Posted by ブクログ
学びや気づきの多い良書。
・インプットする前にアウトプットのイメージをもつ
・事実、洞察、行動
・インプットはとにかく紙にはきだす
・数値の皮膚感覚みがく
Posted by ブクログ
かなり読みやすく、最後まで一気読みしてしまった。
コンサルタントとして知的生産を行う上での心得を学ぶことが出来た。単に知識だけでなく実践してみようと思う内容が多く、筆者が知的生産を行う上で重要と主張する『事実・洞察・行動の提案』がセットになっていて良かった。
文化人類学者の差異に対する反応の論説が特に印象的だった。相対主義者になりがちな自分の態度を改めようと感じた。
日常の『問い』を忘れないようにストックする、というのは是非実践してみたい。
Posted by ブクログ
【なぜ】
著者読み
【ここだけ】
問いをずらす、身の丈にあったインプットを。
【感想】
99個。みたいなこの手の本はなんかまとめづらい。とりあえず多すぎて。
山口周本6冊目、著者の大切にしてる根幹が何かは見えてきた気がする。
【メモ】
問いをずらす
58.想像力を働かせる…ドキッとした
86.ゴミを見定める。「あっ、これはゴミだ」の表現は笑った
87.身の丈にあったインプットを…本に出会った背景によって捉え方は変わる。それは、自他においても自分の中でも。
「読書にはタイミングが存在する。ジャストミートするまで待つ必要があることがある」
90. 独学には3つ。お金を払って学ぶ、お金をかけずに学ぶ、お金をもらって学ぶ。
91. 人の時間はお金になる。つまり自分の浪費する時間は誰かの富に還元され続けている。
94. 違和感はありすぎても、なさすぎてもいけない。知的怠慢になってはいけない。
96.過去の強い反感が何か思い出す。何か自分の大事なものが大切にされなかった場合にそう感じるはず。これは過去に良いことを思い出すよりも効果的だと考える。
Posted by ブクログ
本書はコンサルのHowについて一通りの整理がなされており、知的生産に関わる方にとっては思考や行動の整理として読むべき一冊だ。
私も現在コンサル企業に勤めているが、コンサル業務は詰まるところ以下7つのステップに集約される。
1. 論点整理と、問いの洗い出し
2. 仮説構築
3. 調査や検証アプローチの設計/スケジューリング
4. 期待値コントロール
5. インプット/情報収集
6. プロセッシング(分析/示唆出し)
7. 行動へのガイド
これらの各ステップについて、本書の内容も併せてまとめてみようと思う。
1. 論点整理と、問いの洗い出し
顧客から依頼がある場合、往々にして論点や課題が整理されていないことが多い。
漠然且つ複雑化した課題や論点を整理できず、どうにもこうにもできないため、高いフィーを払ってでもコンサルに依頼しに来るのである。
そしてこの論点整理が知的生産活動における一丁目一番地であり、ここがズレると全体設計がズレる。
基本的には分解構造且つ問い形式で論点を整理していき、その論点に対する現時点での解の仮説と、仮説を検証するアプローチ方法を定義していくのだ。
2. 仮説構築
仮説構築は過去の経験や既知情報、主観などからある程度の質でクイックに構築してしまうほうが良いと私は考えている。ここで時間をかけ過ぎるべきではない。
この段階での仮説構築は思考の軸のようなもので、この仮説ありきで進んでいくというよりかは、この仮説をあくまで軸としてインプット情報を比較分析することで示唆を出していくのだ。
また、最近ではChatGPTも登場し、仮説構築にかける時間や労力は限りなく小さくなってきていると感じている。
コンサルがバリューを出すべきは、論点整理や設計、そして仮説検証から得た情報の分析、示唆出し、行動への提言なのだと最近つくづく思うのである。
3. 調査や検証アプローチの設計/スケジューリング
ここではインプットを取得するための方法や、どのようなプロセッシング方法を活用するか、どのような体制で進めるかなどを設計していく。
プロジェクト難易度やメンバーのケイパビリティ、体制強度、予算、期間などを加味して具体的なタスクを含めたスケジューリング(WBS)を設計していく。
プロジェクト開始前にこの設計が甘ければ甘いほど、メンバーは動きづらくなり、進捗もビハインドリスクが高まり、結果的に炎上リスクが高まるので注意が必要。
4. 期待値コントロール
コンサル業務は顧客の期待値コントロールが肝であることは言わずもがなである。
相手が何の課題を持っているのか、どのような目的やミッションがあるのか、我々の知的生産に何を期待しているのかを明らかにする必要がある。
この期待値を外したまま知的生産活動を行い、いざアウトプットを提示しても全く求めていないものと認識されてしまい、知的生産物の価値云々の前にそもそも受け入れてもらえない可能性がある。
知的生産活動では顧客が既に持っている知識と差別化した、新しい価値を付けた知的生産物を提供しなければならないことからも、顧客の期待値を正しく測り、コントロールすることは必要不可欠である。
5. インプット/情報収集
インプットや情報収集にコツはいくつもあるが、知的生産活動においてこの部分は本質的活動ではないだろう。言ってしまえば誰でもできる。
限られた時間とリソースの中で、最終的な示唆や提言に繋げられる必要最低限の情報を素早く集めることが求められ、
日頃から知的ストックを蓄えて直ぐに取り出せるようにしておけば、この作業は一瞬で終わらせることができる。
6. プロセッシング(分析/示唆出し)
分析と示唆出しの工程だが、詰まるところ分析は比較、示唆出しは取捨選択である。
インプットで拡散した情報を分析で比較しながらグルーピングなど収斂していき、
収斂した情報から提言に向けて重要な情報を取捨選択しながら、文脈における意味合いを「Why so?」を繰り返すことで導き出すのが示唆出しだ。
また、抽象化と具体化を行き来することで、示唆の解像度を高めることができる。
これは、Why So?↔︎So What?を行き来することと同義であり、仮にここでうまく言語化できていない場合は分析もしくは示唆出しの解像度が甘いのであろう。
7. 行動へのガイド
コンサル業務のアウトプットとして良くある間違いは、知的生産物が示唆出しだけで終わってしまっているパターンだ。
知的生産活動は、事実から洞察し、最終的に行動に繋げなければ意味がない。
示唆から具体的な次の行動を導かなければならないのである。
すなわち、So what?「では、どうすれば良いのか?」を導くのだ。
また、アウトプットする際はスタンス/ポジションを必ず取らなければならない。
「そのような考え方もありますね」や、「現時点では何とも言えない」といったアウトプットは最悪なのである。
人の決断力とは、結局のところポジションやスタンスを取れているかであり、スタンスを取って他者と摩擦を生むことで知的生産を進化させることができる。
これはヘーゲルの弁証法からも分かることであり、スタンスを取ることで意思決定を導かなければならない。
そして人に行動を起こさせる、もしくは変えてもらうためには、
ロゴス・エトス・パトス=論理・倫理・情理が必要だ。
言葉=ロゴス=ロジックにあたり、論理が破綻していれば倫理や情理があっても納得は得られないだろう。
一方でエトス=エシカル=倫理も欠けていれば、論理的に正しくとも倫理的に懸念を感じて実際の行動には移せないであろう。
パトス=パッション=情理が欠けていれば、共感を得られず、相手の内発的エネルギーを創出できない。すなわち相手が頭で理解はしていても動いてくれないのである。
「説得ではなく納得を、納得ではなく共感を」と言われるように条理に基づく共感は合理性を超え、論理よりも時に重要であったりする。
いずれにせよ、論理・倫理・情理を持って初めて人を動かすことができるのだ。
以上、これら7ステップからなる知的生産活動から得られる知的成果は、詰まるところ
事実、洞察、行動の3種類である。
本書のHowを駆使しながら、顧客との情報の非対称性を生み出しつつ、行動を喚起していこう。