【感想・ネタバレ】扇舞う 1のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2010年01月18日

これは面白い!うなったよ。
売れているのも納得。
読みやすくて、サクサク読めました。
文章は上手いし、ムダな描写はないし、キャラは生きてるし。
十二歳の主人公がカワイイね。思わず応援しちゃう。
海賊もカッコよくて、いいモチーフ。
プロフィールみたら、史学科卒なのでニホン史が専門なのかと思いきや、西洋...続きを読む史だそうで。よくココまで書き上げたな。

この人のあとがきが究極に良くて。
体力の大切さや、時代小説は史料的に面白い作品かファンタジーとして面白い作品なのか、ということ。
「歴史学とエンタメは違うものなのです」「時代考証?知ったことか。エンタメなんだから面白いものが勝つんだよ!」だそうです。

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Posted by ブクログ 2010年04月30日

戦国物ではありがちだが、戦によって主君が倒れ、残された少年が藩主となり、残された家臣たちとともに再興を目指すという物語。

わずか十二歳で主君となり、急展開する毎日に怯えながらも自分が主君であること、主君たる力がないこと、けれど主君をやめることはできないことを自覚し、一生懸命考えながら生きている祥三...続きを読む郎が可愛くて溜まりません。祥三郎の家臣の息子・利助も父を心配しながらも、自らも主君に仕える身であることを自覚して頑張っているのを見たら、涙が出そうになる。

今の子供のように好きな職業を選べない代わり、彼らは生きることに一生懸命で、くだらないことに迷わない。

ファミレスで食事の途中でテーブルを離れて走り回り、他のテーブルに迷惑をかけるような子供を見ていると、ただ手放しで甘やかすことが子供のためとは思えない。
TPOをわきまえない行為を子供が許されるからといって、それで子供のためになる訳ではない。将来子供のために必要なしつけを親がしなければ、子供はいつ誰にそれを習うのか。
そうしたことの積み重ねが、子供が本来伸ばせるはずの能力を損ない、夢を持たない青少年にしてしまっている気がする。

こういう一生懸命に生きている子供の話と出会う度に、今の子供の親は「子供だから許されること」≠「子供に教えなくていいこと」を履き違えているように思えてならない。

なおタグにファンタジーと入れたのは、作者があとがきでそう言い切っているからである。私は戦国物に精通していないので気にならなかったが、もしかしたら時代考証にそぐわない表現があるのかもしれないということである。

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Posted by ブクログ 2018年03月28日

戦により、12歳で当主となってしまった少年。

年が年、とはいえ、戦国時代で12歳ならば
もうちょっとで成人。
と考えても、結構おとなしい感じの主人公です。
ここぞ、という所は当主としての威厳が出てますが
純朴などこにでもいそう、です。
これが当主、という意外性はばっちりですw

少人数の供と、協力...続きを読む者を増やしてみたり
かくまわれてみたり。
色々画策していい方向に進んでましたが
まさかの綻び、もあったりで、暗転暗転。
そもそも口止めって、どこから理解して
実行できるものなのだろうか、という謎が。
無理そうなら…という処置をしなかった事を考えると
大丈夫と踏んでいたのか、子供特有の自慢したい、か。

最後には、ものすごい選択をしてますけれど
どうやって陸にたどり着く所存でしょう?w

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Posted by ブクログ 2012年04月25日

自分もオリジナルの戦国モノを創作していたので『どんなもんかな~?』と参考の為&表紙買いしました。
戦国の小説とか資料とか少しは読んでたんで、「あれ?さっき言った事と矛盾してないか?」など初っ端から思いましたが、まあ深く気にしないで読みました。後書きで作者もファンタジーと言ってましたし。
手堅く面白い...続きを読む!!ですが、地味です。登場人物もいいですが、地味です。わくわくする場面もあるし、少年&おっさん好きには嬉しい本なんですが……。
でも藤兵衛さんがかっこいいので、続きは読みたいと思ってます。

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Posted by ブクログ 2009年12月03日

戦記もの独特の分かりにくさや、遠まわしな雰囲気作りはなくて良かった。ただ、やっぱり人間関係は分かりにくいし、登場人物が多い。1巻ということで、登場人物の紹介が主だったのが残念だ。
伏線ばら撒き段階で、展開のカタルシスがないのはしょうがないのかなあ。戦争のカタルシスは、充分だと思う。ハリウッド好きの私...続きを読むなんかは若干物足りないが、1巻からカタルシス過多だとこれから大変そうだしな。
逆に言うと、1巻からカタルシス過多にしなくても読者がついてくるだけの実績を駒沢さんは積んだ作家になったんだなあと思うと、何か胸にくるものがある。

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