【感想・ネタバレ】イスラム国の正体のレビュー

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Posted by ブクログ 2016年06月13日

イスラム国に対して、湧き起こる疑問に次々と答えてくれる良書だった。平和を守ることの重要さ,難しさを改めて考えさせられた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年09月27日

著者の深い知識に感動した。
著者は外交官などとして、海外金部をずっとしてきた人。
仕事を通してこれだけの知識と考えを身につけたのだとしたら、やっぱり仕事っていいなと思う。私も仕事を通して何かのプロになっていきたいし、外国に住んでみたいな。

中東やイスラム教、ヨーロッパを含む世界史を全然知らなかった...続きを読むけれども、世界を学ぶよいきっかけとなった。

アメリカもヨーロッパも移民国家であるが、アメリカに多いヒスパニックはキリスト教。アフリカや中東を含むイスラム教徒を抱えるヨーロッパはそれ以上の難しさがあるのだろう。ヨーロッパの移民問題に興味がでてきた。

若者が社会にフィットできない感覚が、イスラム国参加へのモチベーションとなる。子育てをするときに、広い視野を持ってもらいたいとは思うが、同時に心をしっかり育てていかないと。善悪の判断というよりは、圧倒的に違う価値観なので、イスラム的考えが間違っていて民主主義が正しいと言えないのが難しい所。ジハード戦士の死に方や、砂漠での基本過酷な暮らしでマッドマックスを思い出した。

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Posted by ブクログ 2015年04月22日

イスラム国関連の本 2冊目
書かれている内容は非常に分かりやすかった。
基礎知識としてこの本を一冊読んでおけば、良いと感じた。少し興味を持った人にはこの本をオススメしたい。

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Posted by ブクログ 2018年10月11日

中東問題は複雑で理解し辛いが、筆者がわかりやすく説明してくれている。イスラム国が今の領土を確保できた理由、サウジアラビアの狙い、トルコの不気味な存在感など初めて知る内容が多かった。

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Posted by ブクログ 2018年03月31日

日本人があまり知りえないイスラム国について記述した一冊。

イスラム国やその周辺国の事情について知ることができた。

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Posted by ブクログ 2016年02月18日

 読んでいるうちに事態は動いて、「イスラム国」による日本人人質事件は人質の殺害に終わってしまったようだ。安倍首相は「テロリストたちを許さない」「この罪を償わせるために国際社会と連携してやっていく」とコメントしたが、許さないくらいなら私にもできる。勇ましいことを言っても日本は武力を行使できないのだから...続きを読む、つまりは自衛隊を派遣できるようにしたいということだろうか。
 確かに「イスラム国」が7世紀のイスラム教の教義を持ち出して、異教徒たちを支配におく国を武力で作るというのなら、日本は戦争に参加していないと主張したからと言って彼らの矛先から逃れられない。つまり「イスラム国」問題は平和的には解決できないのかも知れない。しかし、イスラム過激派を殲滅して西欧の価値観をもってイスラム世界を世俗化し、民主化することもまたできるわけではない。
 当面われわれは暴力に曝される人たちと連帯していくしかない。それならばもっとアラブ世界を知らねばならないだろう。

 池内惠『イスラーム国の衝撃』読後に引き続き読んだのでどうしても比べることになるが、『衝撃』がいかにも学者らしい筆致で、しかも緊迫感を持って、事実と推測を選り分けながら緻密な論理で全体像を描いていくのに比べて、シリア大使を勤め上げて退官した外交官による『正体』はなんだかユルい印象がある。それは「です・ます」調の文体によるものだけではなかろう。現地で生活していた人の実体験を交えて話を聞いているような気安さがあることは確かだが、いささか距離を取って見ているような感がある。

 情報源は限られているから『衝撃』と共通する内容も多いが、特に後半が有用だった。ひとつは「イスラム過激派」の歴史である。ジハードとはもともと「神の道のために努力すること」であり、必ずしも武力を使うことを意味していなかったのが、武力で異教徒を退けること、さらには武力で不信心者を倒すことに意味が限定あるいは変遷していった歴史。
 もうひとつはアラブ諸国の思惑である。スンニ派とシーア派では前者が多数派であるが、シーア派の盟主はイランであり、シリアのアサド政権やレバノンの「ヒスボラ」を支援している。イラクではシーア派とスンニ派の対立につけ込まれて「イスラム国」が成立した。対して石油で経済的に潤っている湾岸諸国、その代表はサウジアラビアだが、こうした国々はスンニ派であり、かつてはアラブ諸国対イスラエルという対立構造だったのが、現在では湾岸諸国はむしろイランを脅威と思っており、アメリカとイランの緊張緩和は望ましくない。しかしながら、ヒスボラの書記長がスンニ派とシーア派の対立というが、実際争っているのはスンニ派同士という指摘をしているのが紹介されているのは興味深い。他方、トルコのエルドアン大統領は昔日のオスマン帝国再興を夢見ているらしく、「イスラム国」騒動で漁夫の利を得ようとしている。まとまりようがないのである。
 過激な運動は独裁政権によってようやく抑えられているのがアラブ世界であり、よりマシな独裁政権と付き合う現実的な覚悟が国際社会に必要というのが筆者の結論である。悲観的なことを淡々と述べているのは、諦観なのか、精神的な距離感なのか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年05月09日

長く中東で外交官として務めた人物による、イスラム国とその地政学的解説も交えた書。
単に「イスラム国」と名乗る過激派だけにとどまらず、それらを生み出した近代史的経緯、イスラムにおける価値観の相違、欧米、周辺各国の思惑と広範にわたりわかりやすく説明されている。
視線はイデオロギーを廃した中立的なものと感...続きを読むじ、おおまかに今起こっている問題を俯瞰できる良書と思う。

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Posted by ブクログ 2015年04月01日

結局は石油をめぐって欧米がアラブ世界を非イスラム教の論理で翻弄してきた歪みが、イスラム国を生んだということだろうか。

アラブ世界の中にも、覇権のために欧米を使用してきた側面もあるだろう。その結果、金、武器、敵対関係が複雑に絡み合って落とし所が見えてこない。

アラブ世界では欧米の民主主義は通用しな...続きを読むい。また、石油消費大国の日本もイスラム国を取り巻く混乱の中にいる。
とにかくイスラムを理解しなければ自分の意見が決まらないことを痛感した。

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Posted by ブクログ 2015年03月06日

日本人ジャーナリスト誘拐・殺害事件を受けて、やはり、「イスラム国(IS)」知ろうと思いました。
いくつか、似たような本が出ている中で、国枝さんのを最初の一冊に選んだ理由はプロフィールです。

<引用>
一橋大学卒業後、外務省入省。
1978年在エジプト日本国大使館一等書記官、
1989年在イラク日本...続きを読む国大使館参事官、
1991年ジュネーブ軍縮会議日本政府代表部公使。
2006年在シリア特命全権大使に就任、2010年退官。

中東に滞在し、イスラム教の人たち関わってきた人ということで、感覚も違うと思いました。

知らなかったこと、たくさんあります。
まず、イスラム教と「イスラム国」とは違うということ。
そして、多くのイスラム教徒は「イスラム国」という名称を拒否しているらしいこと、など。

一回では理解できないことも多いので再読してみようと思います。

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Posted by ブクログ 2015年02月20日

イスラム国による日本人拉致、殺害があり、自分は何もできないけれど今何が起こっているのかを知りたいと思い読みました。イスラム国だけでなく、イスラム教や中東問題、イスラム過激派をわかりやすく解説しています。私の知識不足で難しく感じ、再読が必要と思いますが,それでも以前よりは新聞やテレビのイスラム国関連の...続きを読むニュースも以前より理解出来るようになったように感じます。

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Posted by ブクログ 2015年02月09日

イスラム国入門として読んでいるが、わかりやすく初めて読む人にはオススメできる一冊。

今後また他のイスラム国関連の本と合わせて読んでみたいと思っている。

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Posted by ブクログ 2015年02月08日

イスラム国の背景、現状、展望、そして筆者の見解がわかりやすく示されていて読みやすかったしとてもいい入門書。

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Posted by ブクログ 2019年03月26日

イスラミックステートとイスラム教徒は別物。アメリカ人、イギリス人の若者も多く参加している。彼ら自身もこれが正しいと考え、正義だと思っている。彼らの組織をつぶしても、また別の組織が出てくるのだろうな。

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Posted by ブクログ 2017年08月04日

イスラム国の案内書.歴史とか成り立ち,現状,これからの展望など分かりやすく書かれている.だけど,書かれてから3年近く経ち,テロはますます盛んになっている.一筋縄ではいかないアラブ民族,予測も何もあったもんじゃない.

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Posted by ブクログ 2016年11月10日

ほんの1年前に出版された本だけど、もう100円コーナーに並んでいた。
こういう本は、注目が集まったときにサッと売ってしまおうと言う魂胆で書かれているから、旬が過ぎたら見向きもされない。
著者は、元外交官で中東での駐在経験も長いので、現地の空気を良く知っている。
ほんの表面を撫でたような内容だったけれ...続きを読むど、端端に知識の深さを感じる。
この本の大部分は面白くない。
しかし、最後の部分が俄然面白い。
元外交官である以上、強く自分の意見を言うことを控えているが、それを少し出しているのが最後部。

イスラム国は自らイスラムを名乗っているからといって、イスラムの原理に基づいていると考えるのは間違い。

彼らを理解しようとしてイスラム教からアプローチしては、騙される。

イスラム国に限らず、イスラムを名乗るテロは総てイスラム教とは関係ない。

イスラム教が出現した7世紀前半からさらに過去にさかのぼらなければ、理解できない。

即ち彼らは遊牧民であり、砂漠の民であり、ベドウィンであり、アラブ人だと理解すること。

彼らは、宗教以前に部族社会であること。

彼らに絶対理解できないこと、それは「国境」という概念である。

国境という概念がなければ、「国家」という概念を持てるはずがない。

これがアラブ問題を考える鍵であることが判った。

まあ、この本によって気付かされたわけじゃないけど。

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Posted by ブクログ 2015年01月29日

ごく普通の解説本。元外交官ということでマスコミや中東研究者とは異なる解説を期待したのだが、そうした要素はあまりない。あと各項ごとの関連性が薄くて、本として統一感がないような気がする。今後も「イスラム国」関連の本が続々出版されるであろう状況を考えると、あえて本書を手に取るメリットはない。ということで、...続きを読むないない尽くしの本です。強いて良い点を挙げるとすれば、内容は手堅く、トンデモな記述がないという意味で安定感はあると思います。

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Posted by ブクログ 2015年06月14日

アラブ社会に10年住んだ経験から、急速に拡大するイスラム国の組織や資金、首切りの理由、世界中の若者たちを惹き付ける理由、過激派の系譜など、背景を説明する。

戦国時代のメンタリティに、現代の最新技術。

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