【感想・ネタバレ】ラスト シネマのレビュー

あらすじ

映画がまだ輝いていた頃。雄さんは故郷を捨て東京へ飛び出した。しかし――歳月は流れる。銀幕への夢に破れ、病んだ彼は、生地に戻り死を待つのみだった。一言だけセリフを貰った一本の映画。人生の最後に、もう一度、雄さんに夢(シネマ)を見せようと、小学校三年の私は幻の映画を探しはじめる(「ラストシネマ」)。傑作と名高い掌編「中村正太郎さんのこと」を併録。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公が小学生の頃、癌に侵されて東京から帰ってきた雄さん。その雄さんが一度だけ端役で出た映画を最期にもう一度見せてあげたい。

淡々したペースで進んでいくものの、ストーリーの空気感が独特で一気に読んでしまった。
最後に主人公が語る、悪人を書けない理由、自分の書きたい物語のくだりがとても、とても良かった。
このラストシネマは正にその通りの物語になっているし、私はそういう話を探しているんだなと思った。
語り手の主人公含めた登場人物すべてが、読んでる人の気持ちを暖かくしてくれる名作。

0
2012年01月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

哲太少年と町に戻ってきて入院している田村雄治をめぐるラストシネマと中村正太郎さんのことの二編。
ラストシネマははいゆうをめざして東京に出たが、あきらめて戻ってきた雄治と映画好きの哲太は映画の話でつながっているが、哲太は、雄治がかつて一度だけセリフをもらったという映画を探して、雄治に見てもらおうとする話。年の離れた哲太の雄治のためにという思いと、支える周囲の人々の助けに心あたためられる。

0
2024年05月19日

「小説」ランキング