【感想・ネタバレ】凶悪犯罪者こそ更生しますのレビュー

あらすじ

「反省しない」のではなく「反省できない」。それが凶悪犯罪者たちが収容される刑務所の実情だ。しかし、誰もが「更生不可能」と判断する彼らが、新たな気づきを得た時こそ、更生への意志は圧倒的に強くなる。その「気づき」を得るために有効なのは、犯罪者に「反省を求めない」「加害者視点の」教育である。数多くの累犯受刑者を「本当の反省」に導いた著者だから書けた、超実践的更生メソッド。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

前作「反省させると犯罪者になります」の実践編として書かれた今作。
おやと思ったのが矯正保護の世界ではおなじみの格言「反省は一人でもできるが更生は一人ではできない」をつかまえて「反省も一人ではできない」との批判を加えている点。
「反省は一人でも~」の言葉にいう「反省」は筆者が前作で批判した上っ面の(本心からでない)反省であり、筆者の望むところとする「反省」はむしろ格言にいうところの「更生」に近いのではないか、とも考えられます。
ここで疑問が。筆者のいう「反省」は「更生」とどう/どれだけ違っているのか。さらには、筆者の望む「更生」と一般の人が考える「更生」には何か差異があるのか。

個人的に、岡本氏の考えるメソッドは更生保護のあり方として十分に「アリ」だとは思うのですが、筆者の指摘する通り大半の受刑者は本音を吐いたり反省する気がない現状があるのと、筆者自身がお亡くなりになってしまったことで、筆者の提唱する更生保護システムの実現にはまだ程遠いのかな、と思ってしまいます。

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2016年04月30日

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