あらすじ
【親愛なる日本の紳士淑女諸君! 月並な問い事で申し訳ないが――諸君は吸血鬼の存在を信じるかね?】 【――失敬、名乗るのが遅れたようだ。我が名はゲルハルト・フォン・バルシュタイン! このグローワース島を預かる、子爵の称号を賜りし吸血鬼! 自己紹介代わりに、我が島で起こった一つの騒動について話をしようではないか! ……まあ語らせてくれたまえ。暇なのだ】 【君が私の話を信じるも信じぬも、私が人にあらざる存在という事は一目瞭然であろう? 何しろ私の身体は――】
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Posted by ブクログ
アニメからバッカーノにドはまりし、既刊すべて読んでしまって寂しさのあまり他作品に手を出してしまいました。
吸血鬼のはなし。
あとがきから察するに・・・主人公は子爵なのかしら?
子爵はなかなか良いキャラだったし、その特性たるや斬新ですな。そして確かに、吸血鬼の解釈幅がこれでもかというくらい拡張された世界観でした。
ふつうにおもしろかったけど、あたりまえながらバッカーノほどはキャラに愛着わかず・・・続きは気が向いたら読むかもしれません。
Posted by ブクログ
「成田良悟が描く“この世でいちばん吸血鬼らしくない吸血鬼”の物語。」
この文句がすごく好きです。
そしてその通り、吸血鬼やヴァンパイアと聞いて思い浮かべる陰鬱さが、この作品ではほとんどありません。
キャラクターの魅力という面では、「バッカーノ!」などにも引けを取らないと思いますが、本の厚みの割にキャラクターがどんどん登場して、どんでん返しで「実はあいつが!」という展開になったときに「誰?」となってしまうことがありました(笑)
主人公がはっきりしないという面でも、少し読みにくいかもしれません。
もっと伏線とか丁寧に敷いて分冊とかすれば読みやすくなるんじゃないか、とも思いますが、このスピード感と裏切り感(どんでん返し)が成田良悟作品の魅力でもあります。
子爵と市長が始終良い味を出していてお気に入りです。
あと、兄妹同士の関係の行方も気になるところ。