あらすじ
女70歳。最後の恋、最高の恋
国際的なドキュメンタリー作家・伊奈笙子、69歳。大企業のトップマネジメント・九鬼兼太、58歳。偶然、隣り合わせたパリ行きのファーストクラスで、二人がふと交わした「プラハの春」の思い出話。それが身も心も焼き尽くす恋の始まりだった……。成熟した男女の愛と性を鮮烈に描き、大反響を巻き起こした衝撃の恋愛小説。
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Posted by ブクログ
六十九歳の女性と五十八歳の男性のラブストーリー。
主人公である笙子は気高く情熱的な女性。美しい人というのはこういう人なんだろうなと思う。
気高く生きることはすこしさみしい。
でも兼太がひとり残された後も笙子をずっと愛していられるのは、さんざん気持ちをぶつけあったにもかかわらず、笙子が最後にぐっと感情を飲み込んで美しい去り方ををしたからだと思う。
こんなにも美しいまま人の記憶にとどまれるのなら、すこしさみしくてもそんなふうに生きてみたいとも思ったりした。
Posted by ブクログ
読み始めが
パリ行きのファーストクラスの座席は
いつも隣を空けてもらっているのに
今回はどうしてもダメで不満という状況で
う~ん、金銭感覚の違うお金持ちの人の
贅沢な恋愛物語なの?と少し後悔しながらも
読んでいくと、いやいや、参りました
まっすぐに激しく正直に落ちていくような恋の始まり
若くはないからこそ生じるいくつかの問題と
いつの間にか身に付いている性(サガ)と原因
70を過ぎた笙子の素直でいて賢い気持ちの模様
胸が痛くて、辛くて、でも幸せで複雑
最後は、いつの間にか涙が出ていました
小説なんだけど、小説とは思えない、思いたくない
素敵な大人の恋愛でした