【感想・ネタバレ】プリムローズ・レーンの男(上)のレビュー

あらすじ

オハイオの田舎町で「プリムローズ・レーンの男」と呼ばれてきた世捨て人が殺された。なぜか一年じゅうミトンをはめていたその老人は、殺害時、すべての指が切り落とされミキサーで粉々にされていた。ノンフィクション作家のデイヴィッドは、編集者にこの事件を調べるよう求められた。愛妻の死後、断筆を続けていたが、この事件には何か特別なものを感じる。作家は調査に乗り出すが、信じがたい事実が次々と明かされ…。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ミトンの手袋をし、外部と一斉接触を絶って暮らしている老人が殺される、という掴みがうまい。ここから事件記者である主人公が謎を追うことになるのだが、この謎が実に錯綜し重層的に描かれていく。主人公の奥さんの自殺、そしてその奥さんに似たヒロインの出現・・・。過去の事件、さらにそれ以前の主人公の半生、現在の事件、と物語はどんどん映画のようにオーバーラップの手法を用いて進む。さらに主人公の薬による幻覚も交じり、一人称の視点がまるで自分の体験のように事細かに描きこまれていく。読みにくい部分もあるが、謎に引き込まれる。後半の展開に期待。

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2015年03月24日

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