あらすじ
【第24回小説すばる新人賞受賞作】プロ棋士になる夢に破れた瀬尾は、毎日公園に一人でいる金髪碧眼の少女サラに出会う。言葉のやりとりが不自由な彼女に対し、瀬尾は将棋を教え込む。すると、彼女は盤上に映る“景色”を見る能力を開花させ――。棋界に新たな風を送るサラ、将棋に人生を捧げてきたスター・塔子、数多の輝く才能を持つ七海の三人を巡り、厳しくも豊かな勝負の世界を描く青春長編。
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Posted by ブクログ
夏場になると出版各社が行うフェアが本屋を賑わす
なかなか読書の進まぬ日々にあっても結構気になるんですよね
で、今回手に取ったのがタイトルに惹かれた本作品です
第24回小説すばる新人賞作品とのこと
さて、感想は
面白い!
将棋に懸ける幾多の才能、勝負の世界に生きる者の努力と感性が描かれた青春小説でした
才能に焦がれ、夢に届かず足掻くものも、また美しいと感じさせます
孤高の女流名人・萩原塔子、感性の申し子・護池サラ、二人の才を追う者たち...
それぞれの葛藤、苦悩が紡ぐ物語の結末に人間の強さとしなやかさを、明日を期待せずにはいられません
もっと、より良く描けたのでは?とも感じさせられる処もあるけど、若い著者であれば、それも又未来があって宜しいね
星は★★★☆(3.5点)
将来期待で、もう半個☆をつけても良いけど、小説の世界も厳しく!と言うことで
しかし、タイトルの「柔らかな香車」は秀逸だな
非凡なセンスを感じる
著者自身の案か編集者の意見か知らぬが羨ましい感性です