【感想・ネタバレ】うつぼ舟II 観阿弥と正成のレビュー

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Posted by ブクログ

梅原猛 「 うつぼ舟 観阿弥と正成 」

観阿弥について論じた本。異説「観阿弥の伊賀出生説」「観阿弥と楠正成は姻戚関係がある説」を展開。定説に立ち向かう姿勢は素晴らしい


観阿弥の主要作品の解説もある。「自然居士」は 見てみたい。世阿弥より 観阿弥の方が 興味あるが、あまり 一般向けの本がない


上嶋家文書
*世阿弥の子 観世基雅は 足利義教の家臣により殺された
*観阿弥の母は楠正成(南朝)の姉→観阿弥は 正成の甥

観阿弥は 南朝の楠正成との姻戚関係を隠して 足利義満の前で能を舞った

観阿弥の出自
*申楽談義では 観阿弥の出自を秘している
*観阿弥は伊賀の甲族(武家) 服部氏の出身
*春日大明神の神託により 観阿弥は猿楽師となった?
*伊賀=川の民の住んだ地→川の民=芸能の民

観阿弥と世阿弥
*観阿弥の叙事詩的な能→世阿弥の抒情詩的な能
*世阿弥の人生が不遇になる→能も暗く深く→元雅、禅竹へ
*世阿弥と足利義満(北朝)との男色関係

能の思想
*全ての人間、獣、鳥、植物は成仏する〜異類、異形の鵺や杜若、芭蕉の霊まで成仏する=法華経
*観阿弥の能=観音崇拝思想→自然居士
*世阿弥=禅仏教者 は誤り

観阿弥の代表作 「自然居士」
*自然居士の根本思想=天台=法華経→普門品→観音教〜観音は 苦悩する人間を救う菩薩
*自然居士=世捨て人〜仏法の世界の人間、人間を救おうとする


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2019年06月10日

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