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Posted by ブクログ
9巻目の「黄金の都を興す姫」の続きで、前回の3ヶ月後のお話です。元々アビリア神を国教としていたブラーナが、ルシアン教を国教とするまでのお話です。
これまでのお話ではたまに出て来ていた、「シリウス(賢帝グラディアス)が押し切られる形でルシアン教を国教とした」ということの経緯がよく分かり、確かにこれは時代の流れとはいえ、腹黒のエルミヤに押し切られる形だなと思いました。
あと、前巻で亡くなったイリアティーヌの侍女のエイレーネですが、聖人エイレーネと同じ名前だなっては思ってましたが、この巻で、侍女エイレーネ=聖人エイレーネであることが明らかになってます。
腹黒エルミヤの策略によって、ルシアン教を国教とするしかなかったシリウスとイリアティーヌですが、最後には、イリアティーヌの機転によって、エルミヤやカエサリウスに一矢報いてて、そこはちょっとだけすっきりしました。
ラブ度はいつもながら少なめです。シリウスがクール過ぎるのかもしれませんけど、新婚さんなんだから、もうちょっと甘くてもよかったんではと思いました。
あと、話の流れからどうしても宗教色が強いお話になってるんですけど、私的には殉教とか土葬とか踏み絵っぽいことさせたりとか、どうしてもルシアン教がキリスト教に見えてきて仕方がなかったです。(あとがきにはキリスト教をモデルにしてるっぽいことは書いてます。)
次は、「そして花嫁は恋を知る」のシリーズでなく、2巻に出て来たフレンドル大公国をモデルにしたお話だそうです。世界観は同じということなので、ちょっと楽しみです。