【感想・ネタバレ】夜の明けるまで 深川澪通り木戸番小屋のレビュー

あらすじ

江戸の片すみ・澪通りの木戸番小屋に住む笑兵衛(しょうべえ)とお捨(すて)。心やさしい夫婦のもとを、痛みをかかえた人たちが次々と訪れる。借金のかたに嫁いだ女、命を救ってくれた若者を死なせてしまった老婆、捨てた娘を取り戻そうとする男……。彼らの心に温かいものが戻ってくる8つの物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

安心安定の「深川澪通り木戸番小屋」シリーズである。笑兵衛、お捨の木戸番夫婦とともに江戸市井の出来事を観て泣いて笑って、質素ながらも堅実な生活の幸せを何度も噛み締める。このシリーズは、それをしっかり味わえたら十分満足。

この作品に登場する色んな背景を背負って懸命に生きている人々に比べたら、なんとも安穏とした日々を送っている俺だが、それだけに、刺激とか物欲とかを欲さず、退屈だと愚痴を思わず、日々の安穏を感謝して生きていきたいなと思うのである。

収録されている作品「女のしごと」の登場人物おもよが、日当たりが良い日に洗濯モノが乾くと喜び、忙しい仕事の合間に貸本を読んで、月明りを浴びてちょいと寝酒をする生活を「極楽ではないか」とひとりごちる…

感謝をもって暮すことが幸せなのだと、とある自己啓発書に書いてあった。まさにこの境地なんだろうなと思う。

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2018年09月26日

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