あらすじ
文芸編集者・夏美は、年下の郵便局員・成生と恋に落ちた。同業者の夫・一浩は恋人の存在を打ち明ける。恋と結婚、仕事への情熱。あるべき男女関係をぶち壊しているように思われるかもしれないが、今の私たちには、これが形――。AからZまでの二十六文字にこめられた、大人の恋のすべて。読売文学賞受賞作。
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潔い
世間一般的には、悪とされるドロドロの不倫を描いている作品。ではなく、綺麗で、潔い“不倫”が描かれた作品。不倫を肯定するわけではないが、自分の中でどこか「こういう夫婦の在り方も無しではないな、」と思ってしまった。読了後、今まで自分が知らなかった世界を覗く事ができたという高揚感が心に残った。
Posted by ブクログ
物事をどんどんシンプルにしてゆくことは、賢くて、潔くて、寂しいけれど、やっぱりセクシーだと何度でも思い直せる
いろんな境界、終わり、自分のいる場所、自分の定義、あなたの定義、それらがくっきり分かってしまう、否応がなく進んでしまうからこそ、言葉を、頭を、身体をフル稼働するのは恐ろしい。
だから素敵な人はバランスを取る。言葉を、人間らしさを脱いでゆく。シンプルさというのは「私」にとってのシンプルさであることをちゃんと覚えていて、絶え間ないぶつかり合いにしなやかに身をこなす。かっこよすぎてもう。。
Posted by ブクログ
最後はどうなるかと思ったがハッピーエンドで良かった!山田詠美の恋愛だけど、胸きゅんだけじゃない、コミカルかつ色気のある文章、オシャレな小説だったなという印象。
Posted by ブクログ
いろいろなたとえでの恋愛感情の表現。
男女の考え方の差。無責任な言葉。
恋人、夫婦とは。
恋愛で悩んでいるときの友人のアドバイスと態度。
p16-16~p17-1
p20 役に立たない思いやり…
p82何でもない二人のルールはしっかり守られる。
チェスの駒は夏美は白とか、一浩が朝に食べるもの。
成生が思う夏美。
眼鏡。おれ専用。それかけないと見えない。
机を必要としない二人。
一浩と夏美。
夏美が帰ってきても仕事をする一浩、だが、眼鏡をかけない。一緒にこれまでのことをそばで語りたいと思う。恋の死について。
p88-5~8
p108-6~9
p123-9~12
p142-1~6
p147-9~14
p164知り尽くした先のはなし。
p172カジュアルよりも熱中する楽しみ。
p173「楽」という言葉
p174失うかもしれないという予感について
p180孤独について
p200-14~201良心と自分身勝手
p204喜べるのは何度まで?ピクニックだけでは、もういられない。
p214
p220主治医・私について一番詳しい人。それでも、彼は、私のすべてを知ることはできない。
p221置き忘れてきたものについて
p226
p234もう、お互いを無邪気におもしろがれない。そして、本来なら、そこから始めて行くべき関係を醸造するには、共有するものがなさすぎる、という二人の関係性。等々…。
20年以上前の小説。ドラマになったとか。
どんなふうになったかな?
ただ浮気してる、恋愛してる…自分勝手さだけが目につく、ギャーギャー騒いでるだけになってなければいいけどf(^_^;