あらすじ
明治学院大学でアメリカ文学・文化を教えるアメリカ人教授・プロンコ氏が、トーキョーを観察するNewsweek 日本版の連載をまとめたエッセイ集第2弾。健康ドリンク、駅ナカ、検定、母娘デートなど…日本独自の不思議なモノや習慣を、独特のユーモアを交えて書いている。
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Posted by ブクログ
以前読んだ詩人のアーサー・ビナードのエッセイにも言えるのだけれど、在日アメリカ人の書く文章には、当人の年齢に関係なく子どもの目線のような素直さが感じられてとても新鮮だ。育った文化風土が感受性に及ぼす摩耗の度合いの違いだったりするのかもしれないが、まずそこが面白い。そして、彼ら外国人の目から見て、東京が如何に緻密で精巧な生活サイクルをこなしているか、如何にストレスフルな都会生活を無意識に送っているかが照射され、今さらながらにギョッとさせられる。確かにこんな中にいきなり飛び込んだら頭痛にも悩まされるよな、と思わずにいられない。著者は意識的に「東京は世界で一番○○な街だ」という書き出しを多用してひとまずの類型化を試みながら、人口稠密の著しいこの街で東京人が編み出した様々な知恵や行動様式に驚き、それに対する東京人自身の無自覚を洗い出していく。スピード謝罪、脳内ナビ、空手チョップ、横目レーダー……苛立ちながら、共感しながら、異文化が間主観的に溶け合っていくひとつの様が鮮やかに見て取れる。
Posted by ブクログ
東京に住む米国人の著者が、東京で感じた様々な日本人(東京人)観を綴る。大体において好意的で、興味深く観察している。
主にニューズウィークに掲載したもの。現在は明治学院大でアメリカ文学を教えているとのこと。
Posted by ブクログ
外国人の目を通して東京の街を、人を、客観的に見てみると如何にヘンテコで妙ちきりんで、礼儀正しく几帳面かがわかる。それは良いところでもあり悪いところでもある。そんな風に普段の自分が当たり前だと思っている生活が、その枠の外にいる人たちの目にはどんな風に映っているのかというのは面白い