あらすじ
「送り人」それは、死者の魂を黄泉に送る選ばれた存在。その後継者である少女・伊予は、ある時死んだ狼を蘇らせてしまう。蘇りは誰にも出来ぬはずの禁忌のわざ。そのせいで大国の覇王・猛日王に狙われ……。
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Posted by ブクログ
古代出雲を思わせながらも異世界を思わせるファンタジー。死者を送り届ける「送り人」。ある一族が滅ぼされ、生き残りの赤子が後継者として成長する。その赤子は送り人だけではなく、蘇りの力も持っていた。日本神話を下敷きに、呪術の光景や古代出雲を思わせる風景が鮮やかに描かれている。真由良は本当に大切に伊予を育てたのだと思う。猛日王は生まれ変わりの秘技で永遠の命を手に入れるつもりだったようだけど、伊予の母親の大火美姫の事を愛していたのだろうか。仕える名護も主従を超えた愛情を持っているようにも思える。伊予は伊予として火具地を再興する道を選んだ。そこには真由良からの愛情と絆を大事にして、父母や一族への想いもあるのだと思う。